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スーパーGT ニュース

投稿日: 2019.09.27 15:51

31号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 2019スーパーGT第7戦SUGO レースレポート

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スーパーGT | 31号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 2019スーパーGT第7戦SUGO レースレポート

9月22日(日)14:00~

 スタート進行の開始とともに行われる20分間のウォームアップで、まずは嵯峨選手が#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTをドライブしたが、やはり決勝レース想定の満タン状態のなか、1分20秒703をマークして5番手につけることに。ほぼ折り返しのところで交代した中山選手も、終了間際には1分20秒749にまで短縮を果たし、決勝レースに向けての好材料としていた。

 ただ、そこまではドライコンディションが保たれていたのだが、全車グリッドについて間もなく霧雨が舞うようウエットになる。それが時間の経過とともに、しっかりとした雨に転じていった。すぐに雨がやんだり、勢いを弱めたらドライタイヤのままで行くべきだが、そのまま降り続けるならタイヤに交換すべき。

#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTに対し、下された判断はウエットタイヤへの交換。スタート5分前までにタイヤを改めて、スタートを担当する嵯峨選手に託されることとなった。

 それから間もなくレースは、セーフティカースタートで開始されることが決定。2周の先導の後、いよいよバトル開始となるが、その間に雨足は強くなっており、好判断が下されたのが明らかになる。

 ところが……。4コーナーで嵯峨選手は後続車両に左後ろを追突されてスピン。復帰に時間がかかり単独最下位への後退を余儀なくされてしまう。だが、それで諦めるような嵯峨選手ではなかった。選択していたブリヂストンのタイヤが、コンディションにマッチしていたこともあり、オーバテイクの連続で順位を挽回。交代タイミング時には実に予選と同じ、12番手にまで順位を戻すこととなる。

レース序盤のアクシデントで最後尾からの追い上げとなったTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)
レース序盤のアクシデントで最後尾からの追い上げとなったTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)

 32周目に中山選手と交代し、さらなるポジションアップが期待されたが、それから5周後にセーフティカーが導入される。GT500車両のコースアウトがあったためだ。この頃、突如として雨が勢いを増したのも原因であった。これにより、今季4度目のセーフティカーによるラップダウンが確定……。

 中山選手は1周回遅れの16番手で、入賞も厳しそうであったことから、チームはさらに雨が強くなれば、との期待も込めて50周目に#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTをピットに戻し、秘蔵っ子のエキストラソフトにタイヤを交換する。

 しかし、期待に反して雨足はそのままだったこともあって、善戦空しく2回PITしたこともあり、23位という結果に甘んじることとなった。またしても運と天候変化に翻弄されてしまったが、レース内容そのものには納得のいく一戦ではあった。最終戦もてぎで一矢報いてくれることが、大いに期待される。

■コメント

嵯峨宏紀(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)
嵯峨宏紀(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)

嵯峨宏紀選手

「最初のアクシデントは仕方ないといえば仕方ないし、あのポジションにいたのが原因なんですけど後ろは多分ウエットタイヤが、ドライ混在している状況を完全に把握できていなかったんでしょうね。自分たちは分かっていたから、かなり慎重に行ったつもりだったんですが。ただ、追い上げていくことができた結果、元のポジションまで戻ってくることができたものの、交代後の雨量変化にうまく対応しきれませんでした」

「ただ、満タンの状況が良かったり、またクルマとして向上していくきっかけはいくつかあったので、そこはチームにしっかりデータを分析してもらって。最終戦に向けてというか、来季につながるレースをしたいと思います。ブリヂストンのタイヤパフォーマンスは素晴らしく、表彰台は狙えたレースだったのに本当に悔しいです」

中山友貴(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)
中山友貴(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)

中山友貴選手

「交代してから雨量が変化するなかで、タイヤのグリップ感をあまり感じることができなくて、プッシュするというより、コース上に留まるのがやっとという状態だったので、タイヤを交換してペースアップをはかろうと思ったんですが、思ったよりもペースが上がらなくて、苦しめられてしまったというような状況でした」

「天候変化に合わせていこうと思ったんですが、うまくいきませんでしたね。状況変化に関してクルマのデータ量がまだ足りていないので、そのあたりの合わせ込みができなかったという反省点が出たので、次回はしっかりと。今回、大きなデータも得られたと思いますので、最終戦では良い結果を残したいと思います」

金曽裕人監督

「エンジンとマッチしてマシンも調子が上向きになり、さらにブリヂストン得意の雨。すべていい材料が整ったのですが、スタート直後にリヤを追突されてスピンしグラベルSTOP。かなり差のある最後尾から交代時には元の12番手にまで戻しましたが、その直後にまたしてもSC導入からの1ラップ遅れが確定に。せめて入賞したいことから博打に出て、さらに雨が強くなればとの期待から、大雨用のエキストラソフトにタイヤを交換しました」

「でも、雨は小康状態のままで、博打が実ることはありませんでした。同じブリヂストンタイヤ勢の結果からすれば、スタート直後のアクシデントが、すごく残念でなりません。上位が保証されていた、鉄板レースを落としたのが悔やみきれず……」

「残りは最終戦もてぎだけとなりましたが、表彰台を積極的に目指したいと思います。どんな時も、たくさんの応援、本当にありがとうございます」


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