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スーパーGT ニュース

投稿日: 2019.10.01 16:48
更新日: 2019.10.01 16:52

Arnage Racing 2019スーパーGT第7戦SUGO レースレポート

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スーパーGT | Arnage Racing 2019スーパーGT第7戦SUGO レースレポート

SUPER GT Rd.7 SUGO 300km
Arnage Racing Team Release

チーム一丸で難しいコンデションに立ち向かい、
最後尾から大きくポジションアップして16番手で完走、菅生の魔物を退ける。

 前戦オートポリスから2週間のインターバルを経て、シリーズ第7戦“SUGO GT300km”が開催された。サーキットの狭さに加え、雨の予報の出ている菅生を攻略すべく、短期間だったがファクトリーではこまごまとしたメンテナンスが施された。

9月21日 予選日

天候:曇り
路面状況:ドライ
気温:Q1時19度
路面温度:25度
入場者数:1万2000人

 週間天気では週末の雨が予想されていた。搬入日は爽やかな秋空に恵まれたが、予選の行われる土曜日には青空が遠のき、台風の影響と思われる雲が立ち込める肌寒いコンディションとなった。

 午前中の公式練習は、山下選手と加納選手が時間いっぱいを使ってマシンのフィーリングを確認した。また、決勝日の雨を見越して持ち込んだ雨用セットでのミディアムハードタイヤのチェックが行われ、セットが有効であることを確認することができた。

 午後からの予選は、A組、B組の2グループ分け方式により行われ、ARNAGE AMG GT3は強豪ぞろいのB組にあって苦しい戦いを強いられることになった。Q1担当の山下選手は、10分間の予選タイムを最後まで粘ってアタックしたが、1分20秒452とQ1通過ラインには手が届かず、Arnage Racingは翌日の決勝を最後尾から追い上げることとなった。

ARNAGE AMG GT3(加納政樹/山下亮生)
ARNAGE AMG GT3(加納政樹/山下亮生)

9月22日 決勝日

天候:雨
路面状況:ウエット
気温:19度→18度
路面温度:22度→20度
入場者数:2万5100人

 決勝日も、スポーツランド菅生は厚い雲に覆われていたが、なかなか雨の気配が訪れず、ウォームアップ走行の時間もドライコンディションのままだった。グリッドウォークが始まる頃から細かい雨が降り始め、チームは前戦同様グリッドにレインタイヤを準備した。

 しかし、それでもなかなか本格的な雨にはならず、悩ましいコンディションに、メカニックがグリッド上でタイヤを外してギリギリまで様子を見ていた。そして、全作業が禁止となる“パレードラップ開始5分前”の直前、雨に賭けたチームはレインタイヤでスタートすることを決断、グリッド上でのタイヤ交換を敢行した。

 霧雨から少しずつ雨の気配が強まるなか、セーフティカー先導でのスタートとなった第7戦菅生300kmレースを山下選手が最後尾から開始した。

 スリックタイヤとレインタイヤが混在するなか、雨量が少しずつ増して、スリックタイヤをチョイスしたマシンが脱落しはじめる。タイヤ交換のためにピットインを余儀なくされたマシンを尻目にARNAGE AMG GT3はどんどんポジションを上げ、スタート時に28番手だった山下選手は、10Lap目には19番手にまで浮上。

ARNAGE AMG GT3(加納政樹/山下亮生)
ARNAGE AMG GT3(加納政樹/山下亮生)

「周りに惑わされず自分のタイムで走れよ」と監督に無線で励まされながら、次第に強くなる雨の中、山下選手は慎重な走行を続けた。35Lap目にセーフティカーが導入され、全車隊列を組んで3Lapを周回。

 チームは山下選手にタイヤの状況を確認した上で、レース再開後にピットインすることを伝えた。ピット作業時間を短縮して少しでも早くマシンをコースに戻したいチームは、タイヤ無交換をも念頭に置いてタイヤエンジニアにタイヤチェックを委ね、40Lap目に山下選手がピットに戻ってきた。

 すぐさまマシンに駆け寄ってタイヤをチェックしたタイヤエンジニアから“OK”のサイン、タイヤ無交換作戦でチームのピットワークがスタートする。迅速なドライバー交代と給油が完了。ところが、そのままマシンをコースに戻すはずが、サインを勘違いしたタイヤマンがリヤタイヤのナットを緩めてしまうミスが発生。

 あわや、の瞬間、エアジャッキマンがとっさの機転でマシンをジャッキアップ、再度リヤホイールのナットを締め直したARNAGE AMG GT3は、辛うじて、ほとんどタイムロス無しの19番手でコースに戻ることができた。

ピットインでドライバー交代をする加納政樹
ピットインでドライバー交代をする加納政樹

 気温18度、路面温度20度、雨はさらに強く、マシンがあげる水煙で路面が見えないほどの難しいコンディションの中、山下選手からステアリングを引き継いだ加納選手の好走が始まる。

「タイヤが温まっているのでそのまま行ってください」と監督の無線で背中を押された加納選手は、降りしきる雨のなかでも時々1分34秒台前半のラップタイムを叩き出すなど堂々とした走りを続けた。

 特に残り4Lapで5号車をオーバーテイク、さらにファイナルラップで2号車をオーバーテイクするなど、最後までファイト溢れる走りを見せて、16番手でチェッカーを受けることができた。

 Arnage Racingは3ポイントこそ逃したものの、雨の中、集中力をキープしてプッシュし続けたふたりのドライバーの頑張りと、メカニックのチームワークで、大きくポジションアップして菅生レースを完走することができた。

 応援してくださったみなさまには深く感謝しますとともに、11月2日~11月3日にツインリンクもてぎで開催される、シリーズ最終戦もてぎGT250kmにおきましても、熱い応援をお寄せ頂きますよう宜しくお願いいたします。

山下亮生(左)と加納政樹(右)/ARNAGE AMG GT3
山下亮生(左)と加納政樹(右)/ARNAGE AMG GT3
Arnage Racing 伊藤宗治監督/チーフエンジニア(中央)
Arnage Racing 伊藤宗治監督/チーフエンジニア(中央)


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