しかし、これまでテストでも搭載したことがない90kgというハンデは、予 想以上のものだった。特に、これまで少しずつウエイトを積み重ねてきた状態 ならまだしも、いきなり前戦から50kgも増えるのは、繊細なレーシングカー にとって大きな影響となった。

「初めてこのクルマで90kgものウエイトを積むので、想像以上でしたね」と 村田卓児エンジニアも、“未知の領域”に驚きを隠せない様子だった。

 しかし、驚いてばかりもいられな い。LEXUS TEAM ZENT CERUMO は立川にステアリングを委ねたまま、 立川中心に90kgへの対処を進めてい く。石浦も自らの走行時間を削り、セ ットアップに時間を費やした。最終的 に、公式練習では立川が22周を走行 し、専有走行の時間帯にマークした1 分25秒644がベストタイムに。石浦は9周のみの走行となった。

 結果としては13番手というタイムだったが、予選に向けて好材料は見つか った。タイらしいゆったりとした雰囲気のピットウォーク等を経て、迎えた午 後3時20分からのGT500クラスの公式予選Q1。ステアリングを握るのは、 終始セットアップを進めていた立川だ。

 ZENT CERUMO RC Fを駆る立川は、2周をウォームアップに費やしアタ ックを展開。1分25秒140と、公式練習からのセット変更が功を奏し大幅に タイムを上げ、その時点で3番手につける。しかし、その後ウエイトの軽いラ イバル勢もタイムを上げ、ひとつ、またひとつとポジションを下げてしまう。 終わってみれば11番手。ZENT CERUMO RC Fは惜しくも8台が進出でき るQ2への切符を手に入れることができなかった。

 しかし、予選を終えた後のLEXUS TEAM ZENT CERUMOのメンバーの 表情は、思ったほど暗くはなかった。 90kgのハンデウエイトのなかで充分 なパフォーマンスを発揮できたから だ。特に、ライバルとなる#1 GT-Rよ りも前のグリッドを獲得できたことは 大きい。

「明日の決勝で、いかにポイントを獲るか」が今回のZENT CERUMO RC F の勝負。最終戦もてぎに繋げるレースが期待される。

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