しかし、なかなか決定的なチャンスをつかめずにファイナルラップへ。佐々木は最後までプッシュしましたが、ダンロップコーナーでGT300クラスのマシンと接触してしまい、背後につけていたマシンにかわされ6位でフィニッシュ。決勝レース終了後、GT300クラスと接触に関してペナルティを受け、最終結果は11位となりました。
予選12番手からスタートした#3 GT-Rは、29周を終えたところで前半の平手から後半の千代へ交代。暫定13番手でコースに復帰しますが、素早いピット作業のおかげで、その後全車のピット作業が終わったところで11番手まで順位を上げました。千代はひとつ前を走る#23 GT-Rと接近戦の末、GT300クラスのトラフィックをすり抜ける場面を利用して37周目に逆転。さらに先行車に近づいていきました。テールトゥノーズまで何度も迫りますが、オーバーテイクはならず。それでも粘り強く走り切り、シングルフィニッシュの8位入賞で、開幕から2戦連続でポイント獲得となりました。
予選5番手の#23 GT-Rはクインタレッリがスタートドライバーを務めました。序盤はペースが上がらず苦しい展開に。一時は9番手まで順位を下げてしまいます。しかし10周を過ぎるころから徐々にペースアップし追い上げにかかりました。31周を終えて松田に交代。後半スティントを任された松田は、終盤の49周目に1分30秒台半ばのベストラップを記録し、着実な走りで10番手フィニッシュ。最終結果は9位入賞となりました。#24 GT-Rは後半スティントを担当したマーデンボローがライバルと熾烈な接近戦を展開。果敢に攻めたマーデンボローが終盤の最終コーナーでこれを攻略して、12位でフィニッシュしました。
■コメント
平手晃平
「レースウイークの走り出しからクルマの調子は良かったのですが、予選のQ1でまとめ切れず、12番手スタートと出だしが遅れてしまったことが、今回の結果に影響しました」
「ただチームみんなで頑張ってポイントを獲れたのは良かったことだと思います。次戦は、開幕から2戦続いた富士から、サーキットが鈴鹿に変わります。鈴鹿では予選からいいポジションを狙っていけると感じているので、今シーズンまだ上がれていない表彰台を目指して頑張ります」
千代勝正
「平手選手の担当した前半スティントやピットワークがすごく良くて、順位を上げることができました。僕自身もアウトラップからプッシュして、23号車とのバトルではGT300クラスのトラフィックを使って前に出ることができました」
「その後もペースは良くて、38号車にも迫りましたが、なかなか突破口が開けず抜けなかったのは悔しいです。次戦の鈴鹿は個人的にも好きなコースで、GT300クラスの時も優勝することができました。GT500の初優勝を鈴鹿で飾れるように頑張ります」
田中利和 監督
「予選は少しミスがありました。今回は非常に僅差の戦いだったので、コンマ1に泣くという状況でしたね。レースペースは悪くないのですが、なかなか前のクルマを抜ききることができないレースでした」
「いま与えられているハードウェアで一番いい順位をとるというチームの仕事を考えると、今回は足りなかったところ、精いっぱいできたところの両方があったと思います。今はできるだけポイントを獲って、チャンスが来るのを辛抱強く待ちたいと思います」
【GT300クラス】
GT300クラスは、予選8番手からスタートした#56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が、前半スティントを担当した藤波がレース序盤に6番手に浮上。チームに勢いを付けました。ピットワークもミスなくこなし、36周とロングスティントを任されたオリベイラもペースの良い走りで5位入賞を果たしました。
