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スーパーGT ニュース

投稿日: 2021.05.06 16:23
更新日: 2021.05.06 16:44

ホンダ 2021スーパーGT第2戦富士 レースレポート

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スーパーGT | ホンダ 2021スーパーGT第2戦富士 レースレポート

チャンス活かした#17 Astemo NSX-GTが予選11番手から巻き返し優勝

 5月3日(月)~4日(火)、富士スピードウェイ(静岡県)で2021年度スーパーGTシリーズ第2戦が開催され、GT500クラスに5台のNSX-GT、GT300クラスに3台のNSX GT3が出走しました。

 今回は通常300kmで行われる決勝レースの走行距離が500kmと長丁場となるため、レース中にドライバー交代をともなう2回のピットストップが義務づけられていました。

 晴天となった月曜日の午後2時30分から公式予選が始まりました。NSX-GT勢はQ1セッションに苦戦。ここで上位8台に食い込み、Q2セッションへ進出することができたのは#8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)のみでした。Q2セッションでの#8 ARTA NSX-GTは、ポールポジションの車両から0秒003後れの2番手タイムをマーク(1分26秒499)。決勝レースではフロントロウからスタートすることとなりました。

 日曜日は前日に引き続き晴天となり、午後2時30分、110周500kmの決勝レースがスタートしました。スターティンググリッド2番手だった#8 ARTA NSX-GT(福住)はシグナルがグリーンに変わってからの加速が鋭く、1コーナーのアウト側から先行車両をオーバーテイク。オープニングラップからトップに立つことに成功しました。

 ところが、3周目に導入されたセーフティカーからのリスタートで、#8 ARTA NSX-GTは後続車両の逆襲を許し2番手に後退しました。一方、公式予選Q1セッションのタイムアタックに失敗し11番手からスタートした#17 Astemo NSX-GT(塚越広大)は31周で早めのピットインを行い、ドライバー交代を敢行。

 このタイミングでコース上の停止車両を排除するため今回から導入されたFCY(フルコースイエロー)が宣言され、走行中の全車が徐行に入った結果、ピット作業のロスタイムを最小限に抑えて事実上の順位を一気に上げることに成功しました。この結果、GT500クラス全車が1回目のドライバー交代を終えた44周目に#17 Astemo NSX-GT(ベルトラン・バゲット)はトップに進出することとなりました。

2021スーパーGT第2戦富士 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)
2021スーパーGT第2戦富士 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)

 その後トップを快走した#17 Astemo NSX-GT(バゲット)は、タイヤ消耗を感じ取ったため68周目に2回目のドライバー交代のためピットインしました。この間に、野尻から福住へとドライバー交代を迅速に済ませた#8 ARTA NSX-GTが順位を入れ替えてトップに立ち、NSX-GTはワン・ツー態勢を固めて終盤戦に突入しました。しかし、2番手に続いた#17 Astemo NSX-GT(塚越)はペースが上がらず、87周目には後続車にオーバーテイクされて3番手へ後退しました。

 97周目、3回目のFCYが宣言され、フィニッシュまで13周を残した状態でリスタートが行われました。この直後、2番手の車両がトラブルでレースから脱落して、NSX-GTは再びワン・ツー態勢になりました。しかし、FCY中にイエローフラッグ無視をしたとしてトップを走る#8 ARTA NSX-GT(福住)にドライブスルーペナルティーが科せられたため、#17 Astemo NSX-GT(塚越)が繰り上がってトップに立ちました。その後、#17 Astemo NSX-GT(塚越)は追いついてきた後続車を退け残り周回を走り抜き、0秒831差で優勝のチェッカーフラッグを受けました。

 4位には、公式予選に失敗してGT500クラス最後尾の15番手からスタートした #1 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)が入賞しました。ドライブスルーペナルティーを受けた#8 ARTA NSX-GT(野尻/福住)は8位、#64 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹)は10位でレースを終え、それぞれ選手権ポイントを獲得しました。

2021スーパーGT第2戦富士 ARTA NSX-GTとAstemo NSX-GTのバトル
2021スーパーGT第2戦富士 ARTA NSX-GTとAstemo NSX-GTのバトル

■コメント
Masahiro Saiki Honda R&D Co., Ltd. Honda GT Project Leader

「ホンダとしては今シーズンのシリーズ第2戦で勝利を挙げられてよかったです。17号車はFCYのタイミングでピットに入っていたという幸運もありましたが、最後の塚越選手がよく踏ん張ってくれました。レース全体を見ると、路面変化に対して選択したタイヤがうまく機能したかどうかで順位のアップダウンがあって、スーパーGTというカテゴリーの難しさを再認識しました。ライバル車に対してはストレートスピードなどでまだ足りていない面もあるので、チャレンジャーとして挑んでいくつもりです。勝ちはしましたが課題の残るレースでもありました」

Koudai Tsukakoshi Astemo REAL RACING

「公式予選で僕が失敗した結果、後方グリッドからのスタートになってしまったのですが、ラッキーなタイミングでピットインできてよかったです。500kmレースは過去あまりいい思い出がなく、さらに予選もうまくいかずに悪い流れの週末でした。レースが始まっても集団のなかでペースが上がりませんでした。FCYのタイミングは狙ったものではありませんでしたが、チャンスを最大限活かすことができたとは思います。速さという意味では足りていませんでしたが、粘りに粘ってレースができました。次のレースでは“速さ”で勝ちたいと思います」

Bertrand Baguette Astemo REAL RACING

「500kmレースをまた戦えてうれしく思います。今日は限られた人数だったかもしれませんがお客様に入場していただけました。やはりファンの前で走れるのはうれしいことです。僕のスティントに関しては、非常に落ち着いて走れたと思っています。塚越選手がピットインしたタイミングが幸運でトップに立ちましたが、それまでは苦しい戦いを強いられていました」

「僕のスティントでもプッシュしましたが、タイヤのグリップが急に下がってきてこれ以上は走れないという状態になりました。それでタイヤを早く替えた方がいいと報告して、違うスペックのタイヤで塚越選手が出ていくことになりました。そこから塚越選手は非常にすばらしい走りをしてくれたので勝つことができました」

2021スーパーGT第2戦富士 塚越広大/ベルトラン・バゲット(Astemo NSX-GT)
2021スーパーGT第2戦富士 塚越広大/ベルトラン・バゲット(Astemo NSX-GT)
2021スーパーGT第2戦富士 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹)
2021スーパーGT第2戦富士 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹)
2021スーパーGT第2戦富士 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京/大湯都史樹)
2021スーパーGT第2戦富士 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京/大湯都史樹)


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