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スーパーGT ニュース

投稿日: 2021.10.26 17:31

TGR TEAM SARD 2021スーパーGT第6戦オートポリス レースレポート

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スーパーGT | TGR TEAM SARD 2021スーパーGT第6戦オートポリス レースレポート

2021 SUPER GT 第6戦『AUTOPOLIS GT 300km RACE』(10/23〜24)
オートポリス(1周4.674km)

 10月24日(日)、2019年以来の九州ラウンド開催となるSUPER GT第6戦『AUTOPOLIS GT 300km RACE』の決勝が行われ、8番グリッドから不退転の覚悟で勝利を目指していったDENSO KOBELCO SARD GR Supraは、スタート担当のヘイキがオープニングラップに2台をかわして6位に順位を上げ、7周目には5位、18周目には4位に浮上。

 20周目にセーフティカーが導入され24周目にリスタートと同時に真っ先にピットインと勝負を仕掛ける。素早いピットワークで中山を送り出すと29周目には3位、30周目には2位に浮上する快進撃を見せた。だがヘイキのドライブ中からマシンにトラブルを抱えており、思うようにペースが上げられず。終盤に後続にかわされる悔しい展開となったが最後まで粘りを見せ執念の5位フィニッシュを果たした。

 手負いのクルマをヘイキと中山の巧みな技と攻めのピットワークでつないだ価値ある戦い振りを見せ、DENSO KOBELCO SARD GR Supraは、残り2戦での逆転へ僅かな望みをつなぐレースとなった。ドライバーポイントは6点を獲得しランキング13位(計26点)、チームポイントは9点を獲得しランキング10位(計44点)。次戦は、11月6日(土)〜7日(日)にツインリンクもてぎで第7戦として開催される。

■事前情報

 いよいよシリーズも残り3戦となり、これから最終戦まではタイトルを懸けた緊張感の中で、より激しく厳しい戦いに突入する。第6戦は、2019年以来のオートポリスを舞台とした九州ラウンドとなる『AUTOPOLIS GT 300km RACE』。10月23日(土)午前に公式練習、午後にノックアウト方式(Q1、Q2)の公式予選で、24日(日)決勝は13時30分スタート、300km(65周:約2時間)で争われ、ドライバー交代を伴うピットストップは1回が義務付け。サクセスウェイトは、現獲得ポイントの倍となる40kgを搭載する。オートポリスでの重量増によるタイムの落ち込みは、40kgだと約0.4~0.5秒と予想される。

 この第6戦は引き続きピットパドック完全隔離など徹底した感染予防対策を講じながらの開催。阿蘇外輪山の北方に位置する当地は標高900m、高低差52mのマウンテンコースで、コース幅は狭く前半ダイナミックかつ後半テクニカルなレイアウト。オーバーテイクポイントは限られており、特にセクター3では遅い車両に詰まるとタイムロスを喫しやすい。

2021スーパーGT第6戦オートポリス DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)
2021スーパーGT第6戦オートポリス DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)

 ポイント2倍計算のサクセスウェイト重量はこの第6戦までであるため、ここで勝利しても第7戦はウェイトがポイントとイコール重量となり軽くなるため、ここまで辛酸をなめてきたチームにとっては最後の浮上するチャンスでもある。タイトル争いに生き残るためには勝利は必須条件。前回2019年に当地で勝利したサードは優勝候補の一角であるが、勝利を逃せばタイトルの望みが僅かになるため、伸るか反るかの大一番勝負となる正念場。ヒリヒリするような緊迫した戦いが予想されるが、脇阪寿一監督のもとチーム一丸に、不退転の覚悟で勝利を目指していった。

■公式練習走行

 23日(土)9時15分から開始された公式練習走行は、風が強く寒いながらも澄み渡った青空が広がる快晴に。気温10度/路面温度16度のコンディションの中、95分間の混走セッションが開始された。まずはヘイキがタイヤとクルマの評価のため、ソフト側ドライタイヤを装着してコースイン。なかなかグリップが出ない路面コンディションであり、FCYキャリブレーションを挟みながらセットの微調整を施すプログラム。

 キャリブレーションと2回の赤旗中断後に、ハード側タイヤを装着。20周目に1分33秒993のその時点で4番手タイムをマークした。22周目からは中山がドライブして、ヘイキが装着したソフト側およびハード側タイヤのリピート評価を行った。混走セッションはヘイキのマークした1分33秒993のタイムで5番手となった。

 10分間のGT500単独セッションでは、気温12度/路面温度18度に上昇。中山がハード側タイヤでアタックシミュレーションを実施し、4周目に1分32秒577の5番手タイムをマーク。公式練習走行ではトータル40周の走行となった。その後のFCYテスト走行ではヘイキがユーズドのソフト側タイヤを装着して11周ほど走行。公式練習走行でのベストタイムの出方やロングランの様子から午後の予選へ向けてのタイヤ選択が非常に難しい公式練習走行の結果となった。

■公式予選
■Q1:中山が気を吐く走りで5番手タイム

 22日(土)Q1開始時点は、気温14度/路面温度24度で若干日差しの暖かさも感じられるコンディション。午前に行われた公式練習が遅れたため、予定より15分遅れで開始。残り7分ほどでコースインしたファーストアタッカーの中山。午前中の走行フィーリングとタイヤの状況からソフト側タイヤを選択した。短い周回でタイヤピークを引き出すべく、しっかりとウォームアップしながら周回を重ね、3周目に一発で決めるべくアタックを開始した。

 セクター1でうは思うようなラインが若干取れずとも全体3番目の自己ベスト。セクター2もほぼトップに匹敵するタイムを刻み、セクター3タイムは5番手であった。次の周もアタックを続けようとセクター1を100分の7秒ほど削ってきたが、次のセクター2でグリップが落ち始めたためアタックを続けずに決勝へのタイヤ温存のためピットに戻る選択。中山が気を吐く走りでQ1は結果5番手となる1分32秒434をマークしてQ2進出を決めた。

■Q2:ヘイキがタイムを伸ばせず8番グリッドに

 Q2開始時点では気温13度/路面温度26度と気温が下がり始めるコンディション。開始から残り7分ほどでコースインしたヘイキ。中山と同じくソフト側タイヤを装着して3周目アタックのターゲットでしっかりとタイヤに熱を入れていく。予定通り3周目にアタックに入ったセクター1で、Q1からの路面コンディション変化の影響からか、中山のタイムからコンマ1秒ほど遅れる。

 セクター2でもタイムが伸びず。最後のセクター3でもうまくドライブできていない様子。思ったようなリズムでの走りが出来ず、ヘイキは1分33秒078の8位となった。明日の決勝は気持ちを切り替え、データ解析をいつもとは別の角度から検証して、4列目8番グリッドからの追い上げを目指すこととなった。

2021スーパーGT第6戦オートポリス DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)
2021スーパーGT第6戦オートポリス DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)


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