更新日: 2022.08.29 16:18
ニッサン 2022スーパーGT第5戦鈴鹿 レースレポート
#12 Zが優勝、ニッサン/NISMO陣営は鈴鹿での5連勝を達成
GT300クラスは#10 GT-Rが2位表彰台を獲得
SUPER GT 2022第5戦レースレポート
日産自動車株式会社
日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社
8月28日 鈴鹿サーキット(三重県)
【GT500】
2022年スーパーGTシリーズ第5戦が8月27日、28日に鈴鹿サーキットで開催されました。ニッサン/NISMO陣営は鈴鹿でのレースにおいて4連勝を記録しており、今シーズンより投入したニッサンZ GT500の性能向上を活かして、鈴鹿5連勝を狙う戦いに挑みました。
第3戦鈴鹿で優勝した#3 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)は前戦と同じサクセスウエイト52kgが課され、50kgを超えたために実装35kgと燃料流量リストリクターが一段階絞られる措置が取られています。第4戦までの結果によって、#23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は30kg、#12 カルソニック IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)は49kg、#24 リアライズコーポレーションADVAN Z (佐々木大樹/平手晃平)は35kgのサクセスウエイトが搭載されています。
#23 ZがニッサンZ GT500の初ポールポジションを獲得
■予選
予選日の8月27日、天候は曇り、気温31度、路面温度38度のコンディションのもと、午後3時53分から10分間のGT500クラス予選Q1が開始されました。決勝日はさらに暑くなる予報が出ており、予選と同一タイヤで決勝をスタートするルールによって、タイヤ選択が難しい予選となりました。
4周目にアタックに入ったZ勢は、#23 Zの松田が1分45秒282で3番手、#3 Zの千代が1分46秒008でQ2進出にわずかにおよばず9番手に終わりました。#24 Zでアタックした佐々木は1分45秒753で6番手、#12 Zの平峰は1分46秒260で15番手となっています。#23 Zと#24 Zの2台がQ1を突破し、Q2進出となりました。
午後4時31分からQ1上位8台による予選Q2が開始されました。#23 Zのクインタレッリは4周目に1分45秒169の最速ラップをマークし、予選1番手を獲得、2019年第5戦富士以来3年ぶり、そしてニッサンZ GT500にとって初のポールポジション奪取となりました。#24 Zの平手は3周目に1分45秒811をマークし、6番手となりました。
予選15位から、終盤の逆転で#12 カルソニック IMPUL Zが優勝
■決勝
8月28日、レース開始が近づくと雲間が広がり、強い日差しがコースに照りつける天候となりました。午後2時30分、気温29度、路面温度39度のコンディションの下、パレードラップがスタート。その後にフォーメーションラップが行われ、77周のレースが開始されました。ポールポジションからスタートした#23 Zのクインタレッリはトップを守り、6番手からスタートした#24 Zの佐々木もポジションをキープ。9番手スタートとなった#3 Zの千代は1周目、2周目と続けてポジションを上げて7番手、15番手スタートの#12 Zのバゲットは14番手に上がっています。
8周目、#3 Zは#24 Zをパスして6番手、#24 Zは7番手となりました。#12 Zは7周目に他車のピットインで13番手に上がると、16周目には前車をオーバーテイクして12番手に上がっています。
17周目、#24 Zのタイヤにトラブルが発生しスロー走行となり、ピットに戻るまでに大きくタイムをロス、15番手にポジションを落としました。18周目にはトップを快走する#23 Zがピットイン。ドライバー交替はせず、給油とタイヤ交換を行い11番手でコースに戻りました。20周目には#3 Zがピットインし、#23 Z同様に、給油とタイヤ交換のみの作業を行い、12番手となっています。
1回目のピットインを引き伸ばして2番手を走行する#12 Zは34周目にピットイン、ドライバーを平峰に交替し13番手から追い上げを開始しました。GT500クラスの全車が1回目のピットインを行った時点で、#23 Zが2番手、#3 Zが7番手、#12 Zが13番手、#24 Zが15番手で、レースは後半戦となりました。
後続に先行を許し、4番手までポジションを下げた#23 Zは42周目に2回目のピットインを行い、ドライバーを松田に交替。5番手を走る#3 Zは46周目にピットインを行い、ドライバーは高星に交替しました。49周目、130Rでのクラッシュによりセーフティカーが導入されました。ピットが閉鎖される直前のタイミングで6番手走行中の#12 Zがピットに滑り込み8番手で復帰し、ピットインのタイムロスを抑えることに成功しました。
55周目にレースが再開される時点で、#23 が7番手、#12 Zが8番手、#3 Zが10番手、#24 Zが15番手。再開後、2回目のピットインを行うマシンが出るとともに、Z勢はペースを上げて、ポジションを上げていきます。全車が2回目のピットインを終えた60周目には#23 Zが2番手、#12 Zが3番手、#3 Zが6番手を走行し、それぞれ前車との差を詰めていきました。
#23 Zと#12 Zを含む3台によるトップ争いは激しさを増し、65周目、GT300マシンを追い抜く際に#23 Zと#12 Zが接近、#12 Zがコース外に押し出される格好になりました。それぞれポジションは変わらなかったものの、#23 Zにドライブスルーペナルティが科され、#23 Zは優勝争いから脱落してしまいます。これで2番手となった#12 Zは最終盤にペースの落ちたトップに迫り、75周目のヘアピン進入でインを突き、首位を奪うと2番手との差を広げトップでチェッカーフラッグを受けました。
6番手から前との差を詰めて4台による3番手争いに加わった#3 Zは#23 Zのペナルティで5番手に上がると、73周目に前車をパスして4位に浮上。ペナルティにより6番手にダウンした#23 Zは最終ラップに先行車のアクシデントにより5位。レース後半、安定したペースで走行を続けた#24 Zは最終的に10位でフィニッシュしました。
#12 Zは予選15位からの優勝という快挙を成し遂げるとともに、ニッサン/NISMO陣営の鈴鹿5連勝を達成。最終的に4台のニッサンZ GT500が入賞を果たす好結果で第5戦を終えました。ニッサン/NISMO陣営はニッサンZ GT500の強さを引き続き発揮し、シリーズタイトル獲得に向けて、残り3戦に全力を尽くします。