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スーパーGT ニュース

投稿日: 2022.09.21 18:45
更新日: 2022.09.22 17:04

TGR TEAM SARD 2022スーパーGT第6戦SUGO レースレポート

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スーパーGT | TGR TEAM SARD 2022スーパーGT第6戦SUGO レースレポート

2022スーパーGT第6戦『SUGO GT 300km RACE』(9/17~18)
スポーツランドSUGO(1周3.586km)
入場者数:予選8300名、決勝17000名 合計2万5300名

 9月18日(日)、スーパーGT第6戦『SUGO GT 300km RACE』の決勝が行われ、5番グリッドから粉骨砕身に勝利を目指してDENSO KOBELCO SARD GR Supraは、1周目からセーフティカー(SC)が導入される波乱の幕開けのなかで、関口が前走車との間合いを見ながら虎視眈々とチャンスを狙う走り。雨が急に激しくなった14周目に真っ先にウエットタイヤ交換のため緊急ピットイン。戦列復帰後の20周目には2位のポジションに。戦略の違うステイアウトやペースの速い車両など混沌とした戦況のなか、35周を終えて5位で中山と交代。9位で復帰しウエットタイヤが温まると中山はトップペースで快走。

 戦略の違いから目まぐるしく順位が変わるカオスななか、52周目に3位となったところでドライタイヤ交換のため3回目のピットイン。まだ非常に滑りやすい難しい路面状況で先が読めない戦いが続くなか、懸命にペースアップをしていく中山。レースが安定し始めた終盤には6位をキープ。後続を引き離しながら最後まで諦めずに前を追いかけていった DENSO KOBELCO SARD GR Supraは、雨に翻弄された混乱のレースで次に望みをつなぐ6位でフィニッシュ。ドライバーポイントは5点を獲得(計32点)、チームポイントは7点を獲得(計47.5点)し、ランキング6位をキープした。

■事前情報

 前戦第5戦鈴鹿では、今季初表彰台となる3位フィニッシュでランキング6位に浮上したDENSO KOBELCO SARD GR Supra。いよいよシリーズも残り3戦となり、これから最終戦まではタイトルを懸け一層緊迫した激しく厳しい戦いに突入する。第6戦は、東北は杜の都仙台近郊のスポーツランドSUGOが舞台となる『SUGO GT 300km RACE』。9月17日(土)午前に公式練習、午後にノックアウト方式(Q1、Q2)の公式予選で、18日(日)決勝は14時スタート。レース距離は300km(84周:約2時間)で争われ、ドライバー交代を伴うピットストップは1回が義務付け。

 サクセスウエイトは現獲得ポイントの倍となる54kg。実際は燃料リストリクターが1ランク絞られ、37kgを搭載する。SUGOは比較的リストリクター減の影響が少ないが、この条件でのタイムの落ち込みは、約0.7秒以上と見込まれる。

 スポーツランドSUGOは山間部にありアップダウンの連続する高低差約70mのテクニカルなマウンテンコース。変わりやすい天候も大きな勝負の行方を握る。また狭いコースゆえに激しい超接近戦が展開されアクシデントも発生し易い非常にトリッキーなコース。ポイント2倍計算のサクセスウエイトはこの第6戦までであり、第7戦オートポリスはウエイトがポイントとイコール重量となるため次も狙い易く、タイトル争いに生き残るためには2戦連続上位フィニッシュが目指す目標。

 現在トップとのドライバーポイント差は18点であるが残り3戦で表彰台2回を獲得できればタイトルに大きく近づくことができる踏ん張りどころ。次に望みをつなぐためにも、脇阪寿一監督のもとチーム一丸となって粉骨砕身に勝利を目指していった。

■公式練習走行

 17日(土)9時25分から開始された公式練習走行は、気温24度/路面温度30度の山間部の陽射しの強い快晴のなか、85分間のセッションが開始された。まずは確認のためミディアム系ドライタイヤを装着して関口がアウトイン。その後、タイヤ評価、クルマのセットや車高の微調整を行いながら13周を走行。7周目に1分12秒451とその時点で5番手タイムをマーク。14周目からは中山が同じタイヤを評価しながら、セットアップを進めていった。28周目からは別のミディアム系新品タイヤで関口がクルマの感触を再び8周ほど確かめた。混走セッションは35周を走行して、関口がマークした1分12秒451のタイムで11番手となった。

 10分間のGT500単独セッションでは、気温25度/路面温度33度に若干上昇。中山がハード側タイヤでアタックシミュレーションを実施。5周目に自己ベストタイムとなる1分11秒303をマークした。公式練習走行ではトータル41周を走行し、単独セッション5周目のタイムで11番手となった。その後のFCYテストは中山が担当。ユーズドのミディアム系タイヤを再び装着して14周を走行し、ロングランセットなどの確認を行った。

■公式予選
Q1:関口が流石の走りで4番手タイム

 17日(土)15時03分から開始されたQ1は、気温24度/路面温度34度で雲が多く広がった。コースオープンしてから2分ほど待機した後にコースインをした関口は、ハード側タイヤを選択。アタック1周のみと決めて入念にタイヤに熱を入れていった。予定どおり、5周目にアタックを開始した関口はセクター1で18秒台前半で駆け抜けると低速コーが続くトリッキーなセクター2では20秒台に。気合いの入るセクター3では15秒前半のトップタイムを叩き出す。セクター4では16秒を切ろうかという勢いのある元気な走りでフィニッシュラインを通過。ウエイトの軽い車両に割って入り、重量のあるクルマではトップの速さを見せる流石の走りを見せ、4番手で見事にQ2進出を果たした。

Q2:中山が非常に僅差の争いのQ2で6番手

 17日(土)15時41分のQ2開始時点は、気温24度/路面温度31度と若干路面温度が下がった曇り。開始から2分ほど経ってから、真っ先にコースイン。Q1と同じくハード側タイヤを装着して関口より速いタイムでウォームアップ周を重ねていく中山。ターゲットの5周目にアタックを開始。セクター1ではQ1タイムを僅かに上回るタイムをマーク。次の上り勾配のテクニカルなセクター2では20秒台半ばを記録。そして気合いのセクター3で15秒台前半に入れてくる。期待がかかった上り勾配のきついセクター4ではQ1タイムから遅れてしまい、惜しくもタイム更新ならず。非常に僅差の争いとなったQ2で6番手タイムとなった。

2022スーパーGT第6戦SUGO DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)
2022スーパーGT第6戦SUGO DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

■決勝
ウォームアップ走行

 18日(日)12時40分から開始されたスタート前20分間のウォームアップ走行は、気温28度/路面温度35度。この日も午前中は快晴であったが午後から曇り。まず関口がユーズドのハード側タイヤで決勝セットを確認。続いて5周目からは中山に交代して同じく決勝セットのクルマの状況を確認し、最後に関口が再びステアリングを握って決勝用タイヤに熱を入れた。ウォームアップ走行はトータル12周を走行し、5周目に中山がマークした1分14秒330の3番手タイムで調子の良さを見せた。

■決勝レース
第1スティント:関口が波乱の序盤を好走

 18日(日)14時決勝スタート時点は、気温28度/路面温度36度で、暗い雲が垂れ込め雨がいつ落ち始めるか不安定なコンディション。宮城県警のパレードラップ1周とフォーメーション1周の後に、激しいポジション争いをしながら熱戦の火蓋が切って落とされた。予選上位にペナルティによる降格車両があったため、3列目のイン側5番グリッドから粉骨砕身に勝利を目指していったDENSO KOBELCO SARD GR Supraは、1周目からセーフティカー(SC)が導入される波乱の幕開けのなかで、関口が前走車との間合いを見ながら虎視眈々とチャンスを狙う走り。

 雨が急に激しくなった14周目に脇阪寿一監督が直ぐに関口をピットに入るように指示。真っ先にウエットタイヤ交換のため緊急ピットイン。絶妙なタイミングで、その後はピットとコース上が混乱。戦列復帰後の20周目には2位のポジションにジャンプアップを果たした。そしてフルコースイエロー(FCY)導入など、さらに混乱に拍車がかかっていった。雨が小康状態になると戦略の違うステイアウトやペースの速い車両など混沌とした戦況のなか、35周を終えて5位で中山と交代すべくピットインとなった。

第2スティント:中山が難しい路面コンディションを走り抜き6位フィニッシュ

 ピット作業を終え7位でコースに復帰し、ウエットタイヤが温まると中山はトップペースで快走。42周目には前を抜き5位に浮上。戦略の違いから目まぐるしく順位が変わるカオスななか、52周目に3位となったところでドライタイヤ交換のため3回目のピットイン。まだライン上も、うっすら濡れていて非常に滑りやすい難しい路面状況で先が読めない戦いが続くなか、懸命にペースアップをしていく中山。

 54周目に後方から追い上げてきた車両に当てられ順位をひとつ下げてしまい、その相手にはレースコントロールから黒白旗が提示の警告のみというハプニングがあったが、レースが安定し始めた終盤には6位をキープ。後続を引き離しながら最後まで諦めずに前を追いかけていったDENSO KOBELCO SARD GR Supraは、雨に翻弄され終始混乱となったレースで次に望みをつなぐ6位でフィニッシュ。ドライバーポイントは5点を獲得(計32点)、チームポイントは7点を獲得(計47.5点)し、ランキング6位をキープした。

2022スーパーGT第6戦SUGO DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)2022スーパーGT第6戦SUGO DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)
2022スーパーGT第6戦SUGO DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

■関口雄飛

「今回はシーズン初めのときのクルマの調子が戻ってきた感じがありました。予選Q1でも良い感じで走れましたし、これまで分からなかったことも良く分かってきてデータも蓄積されてきていると思います。決勝ではチームの事前のシミュレーションも素晴らしく、脇阪監督の瞬時の判断が素晴らしく、今回のウエットタイヤ交換のタイミングもドンピシャでした。今季残り2戦、スピードで勝負できる自信が増えて強くなってきているので、最後まで諦めずにみんなで頑張りたいと思います。応援のほどよろしくお願い申し上げます」

中山雄一

「予選Q2では、セクター1、2では少し攻めすぎてオーバーステアでタイムをロスしてしまい、なんとかセクター3、4で少しタイムを取り返すことはできましたが、100%のアタックをすることはできませんでした。決勝は天候が荒れ、難しいレースになりましたが、サードのチーム力でしっかりポイントを獲得できました。サクセスウエイトが重いなかでも良い走りをするためには私自身、もっと努力が必要です。次戦のオートポリスでは、昨年の雪辱を果たすため、できる限りの準備をしてレースに臨みます。引き続き熱い応援のほどよろしくお願い申し上げます」

脇阪寿一監督

「チームの努力とTCDを始め皆様のご協力により、ここ数戦抱えていたクルマの問題箇所を発見、解決することができました。計算どおりにクルマのセットを進められる様になったことで、ドライバーふたりもクルマを信じて走ることができました。今回の決勝は表彰台を狙えた速さがあっただけに雨に翻弄され、残念な部分は有りますが、自分たちが強くなるための課題をしっかり把握できたし、しっかり戦えたと思っています。このまま、ステップを重ねる自信も芽生え、2週間後のオートポリス戦も非常に楽しみです。チーム全員で頂点を目指します」

2022スーパーGT第6戦SUGO TGR TEAM SARD
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