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スーパーGT ニュース

投稿日: 2023.05.04 23:02
更新日: 2023.05.05 12:20

TGR TEAM ZENT CERUMO 2023スーパーGT第2戦富士 決勝レポート

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スーパーGT | TGR TEAM ZENT CERUMO 2023スーパーGT第2戦富士 決勝レポート

2023 AUTOBACS SUPER GT Report

FUJIMAKI GROUP FUJI GT 450km RACE
第2戦 富士スピードウェイ

ZENT CERUMO GR Supra
#38 立川祐路/石浦宏明

◆5月4日(木・祝) RACE
決勝結果 13位

 5月3日(水・祝)に行われた公式予選では13番手となったものの、アタックラップでは思わぬコースアウトを喫してしまったZENT CERUMO GR Supra。迎えた5月4日(木・祝)の決勝日に向けて、チームは念入りに予選で使用したタイヤをチェックしたが、残念ながら決勝レースに向けてフロント2本の交換が必須となってしまい、TGR TEAM ZENT CERUMOは決勝をピットスタートで戦うことになった。

 4万8600人と、非常に多くのファンがグランドを埋めるなか迎えた午後1時30分からの決勝。スタートドライバーを務めたのは立川祐路だ。レーススタートとともにフロントのタイヤ交換を行い、立川は猛然とGT300クラスの車両をかきわけ前を追っていった。

 立川は5周目にはGT300車両をすべてかわすことに成功したが、やはりスタート直後にピット作業を終えてからの追い上げで、上位陣とはすでに50秒以上の大きなギャップがついていた。ただそんな状況、かつフロントとリヤで異なる種類を履く特殊なシチュエーションだったにも関わらず、立川自体のペースはそこまで悪いものではなく、少しずつ14番手を走っていた#64 NSX-GTとの差を詰めていくと、20周目には#64 NSX-GTとの差を7秒まで縮めてみせた。

 24周目には、ペースが上がらない#64 NSX-GTをかわしたものの、その後は順位変動がないことから、立川にとっては我慢のレースとなった。30周を終えまずは1回目のピットインを行い、そのまま立川がステアリングを握ったままダブルスティントを敢行していく。荒れた展開も予想されたレースだったものの、フルコースイエローもセーフティカーも一度もないままレースは中盤戦を迎えていった。前に少しずつ追いついてはいっても、その度にピットに入る展開となってしまっていた。

 立川は100周のレースのうち55周を走り切ると、GT500車両の先陣を切ってピットインを行った。早めのピットインでアンダーカットを狙うこと、さらに後半戦に何かアクシデントが起きた場合、早めに作業を終えておいた方が有利になるからだ。チームは45周という長丁場のレース後半戦を硬めのタイヤを履いた石浦宏明に託した。順位は14番手と苦しいところは変わらなかったが、レースは残り半分で何が起きるか分からない。石浦はあきらめずに良好なペースで走行を続けていった。

 ただ、第1戦ではウエットコンディションのなか展開は荒れに荒れ、そのなかでTGR TEAM ZENT CERUMOはチーム力でチャンスをものにしていったが、この日のレースは近年のSUPER GTでは珍しいほどアクシデントが起きず、展開を変えるセーフティカーが一度もないままレースが続いた。

 硬めのタイヤで粘りの走行を続けていた石浦は、終盤わずかにペースが鈍ったものの、最後まで戦い抜き、13位でチェッカーを受けることになった。12位だった#19 GR Supraに追いつきそうだったが、0.850秒差まで近づきながらも、レース終了が先に来ることになってしまった。

 公式予選でのひとつの出来事から、まったく違うレース展開を強いられることになってしまったTGR TEAM ZENT CERUMO。しかし、我慢し続けたレースでチームもドライバーもミスなく戦いきることはできた。この悔しさ、経験はきっと次戦に活きるはず。TGR TEAM ZENT CERUMOは前を向き、次戦鈴鹿での逆襲を誓った。

2023スーパーGT第2戦富士 ZENT CERUMO GR Supra
2023スーパーGT第2戦富士 ZENT CERUMO GR Supra

2023スーパーGT第2戦富士 立川祐路/石浦宏明
2023スーパーGT第2戦富士 立川祐路/石浦宏明

ドライバー/立川祐路
「やるだけのことはやったレースでした。ただ展開が味方してくれませんでしたね。クルマは良かったですし、自分としては前のクルマに追いつくべくプッシュしていきましたが、スタートからの差が大きすぎました。何事も起きないと、この差を詰めることは難しかったです。とはいえ、みんなが全力を尽くしましたし、戦い切ったレースだったと思います。持ち帰ることができる結果はありませんでしたが、次戦に繋がるレースになったのではないでしょうか。ただ、応援してくださる皆さんにきちんとした結果を届けることができていません。次戦鈴鹿はリベンジをしにいきたいと思います」

ドライバー/石浦宏明
「スタートした時点で55秒近い遅れがありましたが、立川選手がかなり良いペースで前との差を縮めてくれていました。スタート時のタイヤもイレギュラーな状態で、中盤はミディアムタイヤを履きましたが、このままでは状況が打開できてないと、僕のスティントではハードタイヤを履き、長い距離を走りアンダーカットできればと考えていました。30周くらいは良いペースで走れましたが、終盤は少しタイムが落ちてしまいましたね。最後は19号車に追いつく前にレースが終わってしまった感じです。セーフティカー等があればまた戦えた感じもありましたし、タイムを見ていても勝負ができたレースでした。自分のせいでそれができず、台無しにしてしまったので、それが悔しいですし、応援してくださる皆さんやスポンサーの皆さんに、まったくレースをしていないレースを見せてしまったので、今後こういうことがないようにしていきたいです。次戦からしっかりと戦いたいですし、クルマに速さが戻ってきている感触があります。その点は次に繋がるポジティブなところなので、この悔しさを次のレースにぶつけたいと思います」

村田淳一監督
「チームとしてやれることとしては、なるべく良いペースで走り、考えられるなかでなるべく先手をとって戦略を進めることでした。今のルールではセーフティカーが出ると一変してしまうので、狙いとしてはセオリーに沿ったものでしたが、何も起きないレースでした。ペースも良かったのですが、飛び抜けたものではなかったので、その点は反省点です。昨年もこの第2戦を落としてしまっていましたが、意味合いとしては今年はまったく違うレースでした。ポイントは獲れませんでしたが、ドライバーもチームもミスなく戦えたことは収穫です。次戦鈴鹿でもきっちりと戦い、良い位置からレースができれば、今日のことが活かせると思っています。ご声援ありがとうございました」

2023スーパーGT第2戦富士 ZENT Sweeties
2023スーパーGT第2戦富士 ZENT Sweeties


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