更新日: 2016.04.12 20:04
MOTUL GT-Rが3連覇へ好発進。3位貢献の千代は「本山先輩の”最高”にうれしい」
NISSAN MOTORSPORT
予選3番手から追い上げたMOTUL AUTECH GT-Rが終盤独走で優勝
GT500デビュー戦となった千代が手に汗握るバトルを制して3位表彰台に貢献
SUPER GT 2016第1戦レースレポート
4月10日 岡山国際サーキット(岡山県)
岡山県・美作市の岡山国際サーキット(1周3.703km)で行われたSUPER GT開幕戦300kmレース決勝で、#1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が見事な追い上げで優勝。#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山哲/千代勝正)も3位入賞を果たし、2台のGT-Rが表彰台に上りました。
3番手グリッドからスタートした#1 GT-Rは、スタートドライバーのクインタレッリが好走。レースが大きく動いたのはスタートから20周余りを過ぎた頃でした。クインタレッリが周回遅れを利用して2位のマシンに0.3秒差にまで迫ると、そこから先はテールトゥノーズの接近戦を展開。28周目のヘアピンコーナーで先行するマシンに猛チャージをかけ、2位進出に成功したクインタレッリは、さらにトップのマシンに迫っていきました。
35周を終えたところでトップのマシンがルーティーンのピット作業を行う間に、クインタレッリはハイペースで周回。38周を走り終えたところでピットに向かいました。ここではチームが最高の仕事ぶりを見せ、ライバルより短い40秒という作業時間で後半担当の松田をレースに送り出すことに成功。ピットアウトした松田は逆転首位に立ち、ホームストレート1本分のギャップを築きました。そしてその後は自らのペースで安定した周回を続け、独走でトップチェッカー。シリーズ3連覇に向け最高の滑り出しとなりました。
#1 GT-R以上に、ファンから大声援を受けることになったのが#46 GT-Rでした。今回がGT500クラスのデビュー戦となった千代は、前日の公式予選でもQ1でトップタイムをマークして注目を集めていましたが、この日の決勝レースでは前日以上の歓声を浴びることになりました。前半を担当したベテランの本山哲がポジションをキープしたまま35周を終えてピットイン。後半をルーキーの千代に託しました。
大先輩からステアリングを引き継いだ千代は、勢いのある走りで前を行くマシンを追い詰めていきました。そして、50周目のヘアピンコーナーで前のマシンに並びかけると、そのままダブルヘアピンまでサイドバイサイドの超接近戦を繰り広げスタンドを沸かせました。この時は逆転には至りませんでしたが、2周後に再びヘアピンコーナーで隙を狙うと、今度はあっさりと相手をかわし3位に浮上。その後、2位を行くマシンに照準を合わせた千代は、こちらもテールトゥノーズの接近戦を展開しました。結局、逆転することは叶いませんでしたが、堂々の3位チェッカーを受け見事なデビュー戦となりました。
5番手グリッドからスタートした#12カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)は、安田からオリベイラに繋ぐ作戦で、表彰台まであと少しのポジションで争い続けてスタートのポジションと同じ5位でフィニッシュ。10番手グリッドからスタートした#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(佐々木大樹/柳田真孝)も入賞圏内で走行を続けていましたが、タイヤと路面コンディションのマッチングが合わず13位でレースを終えました。