更新日: 2023.06.05 13:18
muta Racing INGING 2023スーパーGT第3戦鈴鹿 決勝レポート
スーパーGT
第3戦
SUZUKA GT 450km RACE
鈴鹿サーキット
予選:6月4日
天候:曇り
コース状況:ドライ
決勝:2位
2023年スーパーGTシリーズ第3戦は、鈴鹿サーキットにおいて450kmレースとして開催。朝早くから2万人を超えるファンがサーキットに詰めかけ、周辺道路は渋滞も起きるほどだった。決勝レースは、気温も30度近くまで上がったなかでスタートが切られた。そしてレースは終盤に大きなアクシデントが発生し、赤旗が掲示され中断。そのまま終了となった。
前日同様好天となった鈴鹿だが、前日の強風は止み気温がぐんぐんと上がり、午前中に25度を超えた。決勝レース前に行われた20分間のウォームアップ走行は、平良から堤へ交代して車両の最終確認を行い1分59秒273のトップタイムをマーク。決勝での活躍が期待された。
450kmの決勝レースは、気温28度、路温46度というコンディションの13時30分にパレードラップが始まった。グリッドウォークでは晴れていたが、薄曇りとなった13時38分にグリーンシグナルとなりバトルがスタートした。
今回も給油を伴うピット作業が2回義務付けられていたが、スタートのステアリングを任された平良は作戦どおり2周目にピットインして、エンジンストールはあったものの短時間の給油のみで暫定25番手でコースへ戻り、自分たちのペースで前を行く集団の追い上げを図った。6周目にタイヤが外れて停止した車両があり、フルコースイエロー(FCY)からセーフティカー(SC)導入となり、ラッキーなことにこれでクラストップとの差が一気に詰まることとなった。
11周でピットロードへの進入が許され、12周完了でリスタートとなると10台を超える車両が最初のピットインを済ませ、この間に平良は11番手へ順位を上げた。
さらに20周を過ぎトップグループが最初のピットインを始めると、平良は次々に順位を上げ、27周目のデグナーカーブ1個目で1回のピットインを済ませていた52号車スープラをかわし3番手、さらには30周目のスプーンカーブで1台をかわして2番手、そして28周でトップ車両がピットインするとトップに立った。
平良はその後もプッシュを続け、2番手の52号車スープラとの距離をじわじわと引き離し3秒近い差をつけた。レース中盤の38周で平良は2回目のピットイン。ここで堤に交代して給油とタイヤ交換を済ませた。
ピット作業を2回済ませた車両の中でトップでコースに戻った堤だったが、冷えたタイヤのために1コーナーでオーバーラン。すぐにコースに戻るが、既にタイヤの暖まっている7号車BMWにデグナーカーブでかわされることになった。
49周でトップ車両が2回目のピットインをすると、7号車BMWがトップで堤はそのすぐ後ろでチャンスを狙っての走行となった。しかしその差は0秒492まで縮まるもコーナーの立ち上がりで引き離され、なかなか追い越すことができない。
そのような展開を続けていた55周目、130Rで数台が絡む大きなアクシデントが発生し、ただちに赤旗が掲示されレースは中断。
そのままレースは成立となり、muta Racing GR86 GTは2戦連続2位で表彰台を獲得。今回2位で15点を加算したことで、ポイントリーダー(56号車GT-R)と同ポイントのシリーズ2位となった。
第4戦は2カ月のインターバルを挟み、8月5~6日に富士スピードウェイにおいて450kmレースとして開催予定。次戦はサクセスウェイトを90㎏積むことになるが、ポイント獲得を続けていけるようしっかり準備をし臨みたい。引き続き応援よろしくお願いいたします。
■堤優威
「7号車BMWは加速が良く抜くことは無理でした。シケインで抜けたとしてもストレートで抜き返されるので、どうしたらいいの?という感じで頑張ったのですが。時間が経てば抜けたのかもしれませんし、アウトラップで抜かれていなければ勝てたと思うのですがつらかったです」
「クルマ的にもドライバー的にも頑張ったのですが、まだまだ煮詰められるところはあると思います。今回大きなポイントを加算することができました。サクセスウェイトは重くはなりますが、また富士、鈴鹿と続くので頑張ります。早く平良選手と勝ちたいです」
■平良響
「序盤にピットインするという作戦は良かったのですが、エンストしてしまいそこで52号車スープラに抜かれてしまいました。抜かれたことで自分のペースで走ることができず前に蓋をされたような状態でしたから、それが大きかったですね」
「ただ52号車を抜いてからは自分のペースで走ることができ、一気に突き放して堤選手にバトンを渡すことができたことは良かったです。それでも52号車に抜かれなかったらもっと差をつけて渡せたので、それは悔しいです。レースはまた富士、鈴鹿と続くのですが、前回と今回で学んだことを生かし完璧な状態で迎えたいと思います」
■加藤寛規
「レースは終盤接戦に持ち込めたので、最後までレースが続いたらどうなったかは分からなかったですね。初めて使うタイヤもうまく機能してくれましたし、チームの戦い方も良かった点、悪かった点とあり収穫の多いレースになりました」
「今後もっと厳しい状態で戦っていくことを考えれば、チーム全体のスキルも上がったし次につながるレースができたのではないかと思います。シーズン前に行ったアップデートがすごく良い方向に来て前回、今回と結果につながっているので、これをもっともっと結果につなげていきたいと思っています」