その“良い作戦”の運命を握る天澤天二郎エンジニアは予選後「ようやくしっかりと予選を戦ったという感じです」と笑顔をみせた。
「ドライバーの進化という面で言うと、第3戦、第4戦あたりからふたりは輝く部分を見せています。今回も同じタイミングで納得のいくアタックをすることができました。もう少し上にいくこともできたかなという感じはしますけど、しっかりとタイムを出してくれました」
さらに、さまざまなアイデアやトライを車両面でも行っていることによって正常進化を遂げ、第3戦あたりから「クルマの方向性が見えてきた」ことも明かした天澤エンジニアだが、5番手という好位置から挑む決勝に関しては、ふたつの思いがあるという。
「ここ2戦はアクシデントや天候など、イレギュラーな展開のレースが続いています。そういったところに足元をすくわれないようにしたい一方で、ドライバーにはしっかりとレースをさせてあげたいというふたつの気持ちが葛藤しています」
しかし、そこはエンジニアらしく「でも、ここ最近のレースで現れている“スーパーGTならではの状況”に対応した作戦を考えていきますよ」と締めた天澤エンジニア。チーム、ドライバーの両方がスーパーGT初年度となるANEST IWATA Racing RC F GT3だが、この第5戦で勢いに乗れば、後半戦では台風の目になるかもしれない。
