ルノーF1チームで活躍中のドライバー人形「Mini」の作者、ホンマさんによるイタリアGP観戦記。今回は、お待ちかねの真打ちに接近しますよ。

＜ホンマさんによる現地レポート中国GP編＞
北の国から2016──小さなジョリオンとケビン、上海へ
「ほっといてくれ」なライコネンさんが繰り出す必殺技

＜イタリアGP編・その1＞
ティフォシまみれ、あの巨大フラッグの下へGO！

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モーニング・イタリア!!　目覚めとともに「うなされていたよ」と心配されましたが、ご安心ください、ただの金縛りです。霊的なものでは一切ありません。疲れのせいだよと、目の下のクマも言っています。

さて土曜日。この日の午前中は、ルノー広報さんと待ち合わせておりました。分単位でのご指示に、とてつもなく忙しいんだろうなと申し訳ないやら、うれしいやら。待たせちゃいかんと少し早めに着いたならば、そこはドライバーさまの「入り待ち」あふれるカオスでございました……。

こ、これは、なかなかの、混み具合、ですね……（ゴクリッ）

まだ時間あるし、せっかくだからキミ・ライコネンさんのご出勤姿でも拝もうかしら？　などと軽い気持ちで参戦したら、クルマが来るたびに「誰だ？　誰が乗ってる？」と手やらカメラやらが伸びてまいりますよ。

あかんあかん、これはあかーーん！
キミさん見る前に、違う世界が見えてしまうと離脱。

「待たせたな、日本の小童どもよ！」

広報さんの笑顔がまぶしい。すでにボロボロの体な、わたくしたちではございますが、どうぞよろしくお願いいたします。

「離れず、ちゃんとついてきな！」

はい、離れませんとも！　離しませんとも！

どさくさにまぎれて、首からぶら下げているパスを盗る輩がいるそうで、パスからは決して手を放しちゃいかんよとのこと。そう聞いてしまうと、あいつもこいつも怪しく見えてくるから不思議なもので、背中丸めてコソコソと歩く女……あらやだ、はたから見たら、わたしのほうが怪しいわ。

パドック入口。

ドライバーり入り待ちなカメラマンさんたち。
外も中も、やることは変わらんですな。

しばらくブラブラしていいよと言われたので、パドックを探検してまいりましたよ。

ガンダムみたいな

ガンダムらしき

ガンダム……ボキャブラリーが貧困！

観光客よろしく、あちらこちら覗いていたならば、突然の真打ち登場！
まごうかたなき、キミ・ライコネンさん！

視線は斜め上のまま接近。って、え、どうしてこちらにむかってくるんですか、わたしどつかれるんですかっ。

ちかいちかいちかいのに視線は斜め上。

数センチの距離。

そして斜め上ターン。

フェードアウト。

……なんだったんでしょうか。本気で文句言われるのではと身構えましたが、なにもありませんでした。いま考えるとサインなり写真なり頼めばよかったのに、カメラ映してた我のばかやろう。神様もあきれたことでしょう。面目ない。

哀れに思った友人が、あとで「はい、ツーショット」と、これをくれました。えっ、ツーショットって、こういうのをいうんだっけ？　まあいっか。

ルノーさんのガレージにも入れてもらいましたよ。
エンジン音が、たまらないんだっ!!

なんだかもう、盛りだくさんすぎて、とても伝えきれないまま決勝日。

Minisたちもルノーさんで働いてますよ！

Guys, guys, can we do pitstop practice too?! #RACEday #ItalianGP pic.twitter.com/Fslt2jyr8u

— Renault Sport F1 (@RenaultSportF1) 2016年9月4日

さすがに4日目とくれば、通い慣れた道てなもんです。さくさくっとモンツァへ。（本当は友人について歩いているだけ）

さて、ここで、どうしても書いておかねばならぬ情報がひとつ。それは誰しも必要とするであろうツール、トイレでございます。暑いのでビールがすすむのも原因のひとつではありましょうが、木曜日から日曜日にかけてのトイレの変化がすさまじかった！

木曜日「おっ、なかなかきれい」
金曜日「こんなものかな」
土曜日「キャンプと思えば」
日曜日「うっかり尻ついたら腐る」

な進化形です。大丈夫です、きたなくても死にません。がんばりましょう。

レースまでは芝生にビニールシート敷いてゴロン。
あっちもこっちも真っ赤かっ。

フィンランドからサンタさんも来ておられました。

思い出のフェリペ・ビデオも流れました。
マッサん、愛されてるなぁ。

レース後は、なんだかうまいこといって、なだれ込みましたよ！
頭にシャンパンがああ!!

このような道具を駆使してキャップにサインもらったお兄さんは、周囲に盗られぬよう、むちゃくちゃ警戒しておりましたが無事回収。

ああ楽しいなぁ最高だなぁ。
モンツァ来てよかったなぁ。
興奮したままの帰り道、あのサンタさんたちを、また発見いたしましたよ。

……このサンタ、のりのりである。

この後、バスがこないとかバスがこないとかバスがこないとかで、ちょっぴり絶望もいたしましたが、無事ホテルに帰れました。イタリア・モンツァ、本当に楽しかったです。
来年も、また行きたい！！

ちなみに、やっと食べられたイカ墨パスタは、塩辛の味はしなかったです。何をどうやっても、歯が黒くなるんですが、お洒落なイタリアんたちは、どうやって食べてるんでしょうかね？　お歯黒写真は机の奥深くに封印しておきましょう。

それではまた、どこかでお会いしましょう！
ありがとうございました！