最高速スピードを誇るドゥカティのデスモセディチにとって、ストップ&ゴーの特徴を持つツインリンクもてぎは相性のいいコース。過去には当時ドゥカティに所属していたロリス・カピロッシが2005年から3連覇を飾ったことすらある。
また、2010年にはケーシー・ストーナーがドゥカティのマシンを駆りもてぎで優勝している。アラゴンGPの勢いをそのままにもてぎで好成績を残すことができるか。ロレンソが表彰台争いに加われば、日本GPはもちろんタイトル争いがますますおもしろくなるだろう。
今季、スズキからヤマハに移籍したビニャーレスは、もてぎでの優勝経験はない。Moto3チャンピオンを獲得した年も2位表彰台に終わっている。それでも2016年は3位フィニッシュして2000年ケニー・ロバーツJrの優勝以来の表彰台をスズキにプレゼントした。
今年はビニャーレスにとって、ヤマハで初めて迎える日本GP。ビニャーレスにとってもてぎ初優勝の年になるかもしれない。また、タイトル争いの行方を考えても、ランキング3位につけるビニャーレスはぜひとも1勝しておきたいところだ。
また、ホンダ、ヤマハ、ドゥカティのサテライトチームの活躍も期待できる。2018年シーズンは最高峰クラスにステップアップする中上貴晶のチームメイトとなるLCRのカル・クラッチロー。最高峰クラスルーキーながら早くもトップ争いに顔を出して注目されるテック3のヨハン・ザルコ。雨にはめっぽう強いプラマックのダニロ・ペトルッチ。彼らの戦いにも注目したい。
1999年から開始されたツインリンクもてぎでの日本GP。2016年までに18回の決勝レースが行われたが、そのうち8回でホンダが優勝。ドゥカティとヤマハが4回ずつ、スズキは2回といった具合に優勝を分け合っている。
ホンダ、ヤマハ、スズキにとっては重要な母国ラウンド。もてぎをホームサーキットとしているホンダにとっては、なおさら重要なホームグランプリだ。今年も日本の3メーカーがしのぎを削るレースになるのは間違いない。