今のMotoGPは、開発者たちが「重箱の隅を針でつつくようなもの」というように、ほんの些細なことしか競い合うポイントがない。変えられる要素がかなり限られている中で、ライダーも『パーツ』としての重要度が増してきている。それは寂しいことのようである一方で、「どんなにいいバイクを作っても、やっぱりライダー次第だよね」と、ちょっと誇らしい気持ちもある。

 いずれにしても、MotoGPはマシンも大きく変わらず、ライダーの契約は早々に決まり、全体的に超安定期に入っているように感じる。良し悪しある話ではあるが、バイクのレースらしいワクワク感が損なわれなければいいな、と切に思う。

■2020年はヤマハのテストライダーとして活躍するホルヘ・ロレンソ

2019年シーズンで現役引退することを発表したホルヘ・ロレンソ
2019年シーズンで現役引退することを発表したホルヘ・ロレンソ

 そして、もうひとつの話題としてホルヘ・ロレンソがヤマハのテストライダーになった。これは素晴らしく機能すると思う。2019年シーズンまで現役バリバリのトップMotoGPライダーだったホルヘは、言うまでもなく速い(笑)。そして「速い」ということは、今のテストライダーにとってかなり重要だ。

 ヤマハはもちろん、各メーカーともライダーのコメントを非常に大切にしながらマシン開発を進める。その一方で、エンジニアたちはより実戦に近いデータもほしいのだ。特に近年はデータ解析技術が向上しているから、テストライダーがレーシングライダーと似たタイムで走れれば走れるほど、より精度の高いマシン作りが可能になる。

 さらにホルヘは非常に繊細で、ハンドリングはもちろん、エンジンのアクセラレーションやドライバビリティについても相当に細かくリクエストするはず。それが評価軸となることで、YZR-M1本来の良さが復活するんじゃないかと思う。

 そして、バレンティーノ・ロッシだ。彼は21年以降、ついにファクトリーチームのシートを失うことになる。ただ、20年中にその後の身の振り方を自ら決める、とのことで、「ライダーとしてはこんなシアワセなことはないよ」とコメントしていたが、いやはやその通りだと思う。

 だいたい、彼は今年で41歳ですよ! それであのポジションに居続けることができるのは、スゴイとしか言いようがない。ロッシは本当にただのバイク好き、レース好きだ。16歳の頃から彼を知っているけど、当時とな~んにも変わっていない。

■若手の台頭に対抗すべく今でも努力を続ける天才ロッシ

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