『マッハ車検GR Supra GT4 EVO』デビュー戦の富士24時間で6位
『マッハ車検GR Supra GT4』は、5月24〜26日に富士スピードウェイ(静岡県)で開催されたENEOSスーパー耐久シリーズ2024第2戦『NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース』に参戦。今季は新車のEVOモデルを投入し、車名、カラーリング、カーナンバーを変更し新体制のデビュー戦となったが、激戦区のST-Zクラス11台中6位で完走。次戦オートポリスに向け多くのデータも収集できた。
福岡に本拠を置くTeam Noah(代表:清瀧雄二)は、“九州に元気を! 九州のモータースポーツにもっとワクワクを!”を合言葉に九州のレーシングチームとして2018年よりS耐に参戦を開始。2021〜2022年はホンダ・シビックTCRでST-TCRクラスチャンピオンを獲得した。また富士24時間レースでは2018年と2022年の2回、ST-TCRクラスの優勝を飾っている。
今季はGR Supra GT4 EVOの新車を投入。新たなスポンサーを迎え、車名、カーナンバーも変更した。熊本にルーツを持つ金丸ユウをエースドライバーに迎え、熊本在住の塚田利郎、大分出身の森田真心(こころ)、ST-3クラスで鍛えた富田自然(あるが)、2021年開幕戦以来の合流となった谷岡力、そして福岡在住の清瀧、計6名で24時間レースに臨んだ。チームは開幕戦SUGOをスキップしているため、実質これが今季開幕戦である。
今回富士24時間レースに出走した車両は、過去最高となる8クラス58台。ST-Zクラスは、GRスープラ、Z、ポルシェ・ケイマン、メルセデスAMGと国内外のGT4マシン4車種計11台が出走した。24日は朝から雲の多い晴れ。公式予選はA、Bドライバー2名のベストタイム合算で争い、塚田と金丸のタイム合算の結果、総合13位、クラス5位となった。
3日間の入場者数は過去最高の5万4500人で、コースサイドには数多くのテントが並びバーベキューを楽しむファンの姿が定着した。そして25日の15時ちょうどに日本一長い耐久レースが始まった。スタートを担当したのは金丸で、4位争いを展開。1時間20分ほどで予定どおりにピットインすると、塚田、森田、とつなぎ冨田がダブルスティントを担当。この時間帯には日が落ち、20時過ぎには恒例の花火が打ち上がり夜空を彩った。花火が上がる前から霧雨が落ちていたが、コースを濡らすことはなかった。
すっかり暗くなると清瀧がコースへ。ピットインのタイミングもあり一時は7位へ順位を落とした時間帯もあったが、6位へ順位を上げた23時ごろから霧雨がコースを濡らし出してコースはウェットコンディションとなった。夜中は若い金丸、冨田、森田がダブルスティントを担当し、義務付けられた10分以上のメンテナンスタイムも消化した。
徐々に明るくなると雨も上がりやがてコースは乾いてきた。ドライバーは塚田、谷岡、森田とつなぎ、塚田が3回目のスティントへ。この時間帯は既に前後の順位の車両とは差がついており6位という順位がほぼ確定したことで、チームは次戦オートポリスに向けてさまざまなセッティングを試すことにした。塚田、金丸が何度もピットインしてセッティングを確認。最後は冨田がコースインして、15時過ぎに24時間レースのチェッカーをクラス6位、総合13位で受けた。
今回のレースを完走することで多くのデータが取れ、セッティングも試すことができ車両の改善点も見えてきた。次の第3戦はチームの地元オートポリスで7月27〜28日に5時間レースとして開催される。
塚田利郎
「レースの最後は次のオートポリス戦を見据えてセッティングをいろいろ試しました。もっと充実したレースができるように準備します。いきなり新車を持ち込んで勝てるようなレースではありませんし、6位というのは現在地かなと思います。次は地元で頑張ります」
金丸ユウ
「昨年までのデータを使わせてもらってクルマを作っていったのですが、途中の雨でそのプランも変わってしまいました。最後は次のオートポリスのレースのことを考えていろんなセットを試して走りました。これからクルマを進化させられればと思います」
森田真心
「チームが目標としていた表彰台には届きませんでしたが、完走できて良かったです。これまでフォーミュラに乗っていて初めてのハコのレースでしたが、まだまだ学ぶことは多く早く先輩たちに追いつきたいです。チャンスをいただけたので次に生かしたいです」
冨田自然
「最後は気持ち良いゴールが切れました。初めてのGT4車両で目まぐるしく変わるコンディションでしたが、個人的には勉強になりましたしある程度チームに貢献できたかなと思います。いろんな課題も見つかったと思うので、これから進化して必ず勝ちたいです」
谷岡力
「レースはしばらくやめていたのですが、いくつかお話をいただいて数年ぶりに古巣でレースができました。練習走行は調子良かったのですが、レースではチームに貢献できませんでした。チームの雰囲気はとても良く楽しい週末を過ごすことができました」
清瀧雄二
「1スティントのみ担当しましたが、新車のぶっつけ本番であったにもかかわらずメカニックのお陰でよくここまで仕上がったなという思いです。ただ上位グループに絡んでいくにはドライバー、セット共にまだまだやらなければならないことは多いなという感想です。次戦は地元開催なのでいいところをお見せできるレースをしたいですね」