「あとから考えると、(緊張がほどけて)地面に倒れ込んだのはスーパーGTで3年連続のチャンピオンを手にした時(2006年第9戦富士)以来のことでした」

「長い期間やってきてよかったなと思います。もちろん毎戦勝つことを目標にしてきましたし、その毎戦の積み重ねが“100”という数字になりました」

「この100勝目には関係者やメディア、ファンからの注目度も高まっていて期待に応えたいというプレッシャーはありましたね。ただ、いつもそうなんですけどステアリングを握ると緊張が解けるんです」

 これまでJGTC全日本GT選手権/スーパーGTでオールスター戦をあわせると通算12勝を挙げているほか、グローバルMX-5カップ・ジャパンでは初代チャンピオンに輝くなど数多くの栄光を収めている山野。

 そんなモータースポーツ界の“頂点”を知るドライバーが27年もの間、ジムカーナに参戦し続ける理由について、山野は「めちゃくちゃ運転がうまくなると思っているから」と明かした。

「それをたまたま大学生の時に感じたんです。『ここで得た運転(技術)がきっとなにかに使えるぞ』ってね。その時はレースを始める前だったのでぼんやりとした考えでしたけど」

「そのあとレースを生業とすることになり、スーパーGTでは誰も達成したことのない3年連続チャンピオンを取ることができましたし、ほかのカテゴリーでも優勝したり、パイクスピークにも出場できました」

「そういったほかのカテゴリーでの優勝に(ジムカーナで培ったものが)貢献している思うんです。そういう意味ではジムカーナは“運転がうまくなること”にもっとも貢献してくれるカテゴリーで、僕にとっての原点。これが山野哲也がジムカーナを続けている理由です」

「クルマの運転がうまくなる、ということを純粋に追いかけているんです。20歳くらいの時からずっと(ジムカーナを)続けているのは、そこに理由があって。そういう意味では、きっとこれからもやり続けるだろうなと思います」

「運転がうまくなっていった結果がチャンピオンという形になっていますが、この技術は安全運転にもつながるもの。今後は達成感も含めたジムカーナの魅力を伝えていきたいですね」

 100勝という偉業も通過点として捉えている山野。今後、この通算優勝回数がどこまで伸びることになるか、山野の運転技術向上の探究心はとどまることを知らない。

山野哲也(アバルト124スパイダー)
山野哲也(アバルト124スパイダー)
全日本ジムカーナ100勝目を挙げた山野哲也
全日本ジムカーナ100勝目を挙げた山野哲也

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