第3戦 決勝
5月26日(土)午後3時15分、シリーズ第3戦決勝レースのフォーメーションラップが始まり、スターティンググリッド整列の後、スタート合図が下された。笹原の加速は一瞬鈍り、後方車両がイン側に並びかかった。しかしその後第1コーナーで外側から押さえ込み、5番手でレースを始めた。
チームは3番手と4番手を走るTODAの2台を意識したセッティングでコースに送り出していた。TODAの2台は前半に勝負をかけるためタイヤの内圧を高めにしてスタートする読みで、レース後半は内圧が上がりすぎてペースが落ちるため、一方笹原のタイヤ内圧は通常通りにセッティングし、レース後半で勝負をかける作戦である。
予想通り、レース前半はTODA2台のペースが良く、5番手の笹原は引き離されていった。笹原は5番手を守り、レース後半になってから先行する2台との間隔を縮めにかかった。18周のレース、10周を過ぎる頃には、笹原は前の2台に追いつき、3台で3位争いを始めた。
しかし前のマシンに近づくとダウンフォースが抜け、なかなか順位を入れ替えるには至らない。
結局笹原は5番手のままチェッカーフラッグを受けた。「前のマシンに近づけばダウンフォースが抜けてしまうのは当然。そこでどうするかが今の笹原の課題です」とエンジニアの伊与木は言う。5位に入賞した笹原とThereeBond Racingは、それぞれシリーズポイント2点を獲得した。