ところが、33周よりも前の段階でアロンソがピットインすると、ピットアウトしたときジョリオン・パーマーの後ろに回ってしまう。パーマーの前には予選でアロンソよりも速かったヒュルケンベルグがいる。2人はチームメイトだから、パーマーがアロンソをブロックしてニコ・ヒュルケンベルグを逃すことは目に見えていた。これがアンダーカットできなかった理由だ。

 では、なぜオーバーカットしなかったのか。ヒュルケンベルグのピットストップは45周目。実際、ヒュルケンベルグはピットインする直前の44周目でもアロンソよりも速いラップを刻んでおり、タイヤ的にはオーバーラップは十分可能だった。

 だが、「それは結果論」だとマクラーレンの関係者は語る。「タイヤを交換したペレスとサインツが、ステイアウトしていたアロンソよりも速いペースで走っていた可能性だって十分考えられた。2台(ペレスとサインツ)を取るか、1台(ヒュルケンベルグ)を考えた結果、われわれはトラックポジションをキープする選択をとった」

 すでにポイント圏内にいたあの状況で、マクラーレンはリスクを犯して、だれよりも早くピットインしたり、極端にピットストップを遅らせることはできず、前後のライバルの動きに反応するしかなかったのである。

 ハンガリーGPで、マクラーレンが下した決定に間違いはなかった。

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