HAM「路面はスリックタイヤに交換できるようになるまであと10周くらいかかると思う」
MGP「良い情報だ。マシンバランスはどう?」
HAM「少しアンダーだ」
24周目にケビン・マグヌッセンが先陣を切ってドライタイヤに交換するが、路面の乾きが遅いためインターミディエイトの摩耗はそれほど進まず、27周目を迎えてもまだハミルトンのインターミディエイトタイヤは“健康な”状態を保っていた。
HAM「路面はまだベタベタしている。このタイヤでもまだ充分いける」
しかし28周目に2位リカルドがピットインしたため、これに合わせて29周目にチームがハミルトンをピットに呼び寄せる。
HAM「どのタイヤに換えるの?」
MGP「ウルトラソフトだ。RICと同じだよ」
ここでさらにERSのデプロイメントを増やすストラットモードに変え、プッシュ。3番手バルテリ・ボッタスの追い上げに対して2番手リカルドもペースを上げてきたため、ハミルトンにもペースアップの指示が出される。
そんな矢先の38周目にマーカス・エリクソンがクラッシュして再びセーフティカー導入。またしてもギャップが帳消しにされることに苛立ちを見せるハミルトンだが、ボニントンはこれを上手くなだめる。
HAM「どうしてまたSCを出すんだ!? 間違いなくVSCで充分だろ? あんなにギャップがあったのに、信じられないよ……」
MGP「SCが入るまでのペースはすごく良かった。タイヤにもダメージはないよ」
HAM「一体何をやってるんだ? SCが遅すぎるよ。温度をキープするのが難しい」
MGP「フロントのキャリパーだけが問題だ。それ以外はコントロールできている」
42周目にレースが再開されると、メルセデスAMGは再びセーフティカーが導入されたときのことを考慮して後続を引き離しすぎないようハミルトンに指示をする。リカルドがついてきて後方に大きなギャップを築けば、セーフティカーが入った時にポジションを落とすことなく新品タイヤに交換できてしまうからだ。