もうひとつ考えられる原因は、フェラーリは今回マレーシアGPでインダクションポッドの形状を変更し、冷却システムを変えてきたことが、なんらかの悪影響を及ぼしたのではないか。というのも、カーボンファイバーは熱に弱いという特性があるからだ。

 いずれにしても、フェラーリがいま心配しているのは、じつはパワーユニットではない。

「キミのトラブルもセバスチャンと同じなら、インタークーラーパイプのみを別のスペックのものと交換するだけでよい。なぜなら、そこはペナルティなしで、交換可能な場所だから」とフェラーリ・スタッフは語る。

2017年F1第15戦マレーシアGP パスカル・ウェーレインのマシンに乗るセバスチャン・ベッテル

 フェラーリが心配しているのは、むしろチェッカーフラッグ後にストロールと接触してリヤサスペンションを壊したベッテルのギヤボックスのほうだ。現時点ではギヤボックスにダメージを受けているかどうかはわからないが、次の鈴鹿で交換すると、5番手降格のペナルティが科せられることになる。

 そのため、現在チームはFIAに対して、「事故によってベッテルはピットに帰えることができず、リタイアしたも同然なので、ペナルティなしで交換させてほしい」という要請をお願いしているという。

 ちなみに事故後、レース審議委員会に呼ばれた際に、ベッテルはランス・ストロールから謝罪を受けたという。また事故車に取り付けておかなければならないステアリングを持ち帰ったことに関しては、事故の衝撃でステアリングが元に戻らない状態となってしまっていたため、審議に問われることはなかった。

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