コンプレッサーの位置移動によって、油圧系統の見直しを余儀なくされた。中でも苦労したのが、オイルタンクの再設計だった。メルセデスのパワーユニットと同じように中心部にコンプレッサーを配するために、オイルタンクを大きく動かす必要があったのだ。

「2017年型では、コンプレッサーとターボを繋ぐシャフトは、いっそう長くなっています。とはいえそれ自体は、大した問題ではない。しかしコンプレッサーをブロック前部に移したことで、オイルタンクを移動させるだけでなく、まったく新しいデザインにしなければならなかった。旧型は直線形状だったものが、新型はクロワッサンのような形でブロックの脇に付けました」

「コースでの走行テストを始めるとオイルが漏れ、MGU-Hが焼き付くトラブルが頻出しました。油圧システム自体は旧型と変えておらず、去年まではこの種のオイル漏れのトラブルとはまったく無縁でした。オイルタンクの形状がコンベンショナルなものだったからです。もちろん実車テストの前にベンチで何度も確認しましたが、非常に複雑な形状のパーツだったこともあって、ベンチでのテストでは限界がありました」

(第2回に続く)

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