事件はサーキットの外でも起きている。もちろんサーキットの中で起きているのは言うまでもない。シーズン開幕後も水面下で蠢いているチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を『F1速報』から依頼を受けたスパイが独自に調査。送られてきた報告書を公開する。

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Mercedes:笑顔が戻ったメルセデスの噂

ただ遅いだけでは終わらない
ロズベルグの深謀遠慮な戦略

 モナコGPの16周目、メルセデスはニコ・ロズベルグに対し、ルイス・ハミルトンを先行させるよう指示した。このチームオーダーはハミルトンの勝利につながったばかりでなく、スペインGPのオープニングラップに起きたアクシデントの「傷」を癒す効果もあったようだ。

 ハミルトンはバルセロナでのクラッシュの責任はロズベルグにあると考えており、メルセデスの首脳陣が自分の味方をしなかったことに強い憤りを感じていた。そして、そのまますぐにスペインを離れ、翌週のインシーズンテストでのドライブも拒否したため、チームは急遽2日目にパスカル・ウェーレインを走らせることになったのだ。

 モナコの予選でマシントラブルが発生し、ポールポジションの獲得に挑む機会を失ったことで、ハミルトンの気持ちはさらに暗くなった。だが、レース中に示されたロズベルグの「寛大な態度」は、ハミルトンの心を落ち着かせ、今季限りでF1を去ろうとまで考えていたネガティブな思考を忘れさせた。そればかりではない。メルセデスに来季からの3年契約を要求しているロズベルグにとっても、この「チームプレイ」は契約交渉を有利に導く効果があるはずだ。

 もしロズベルグがそこまで考えたとすれば、モナコでの冴えないパフォーマンスの裏に隠れた見事なファインプレーと言える。

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