問題が顕在化したのは、2017年のプレシーズンテストでトラブルが相次ぎ、マクラーレン・ホンダのパッケージが期待していたようなパフォーマンスを発揮しないことが分かった時だった。その状況にマクラーレンのスタードライバーであるアロンソが激怒したという。

「プレシーズンテストの後、フェルナンドは非常に腹を立てていた」とブーリエは「Grand Prix Driver」の中で語っている。

「彼は、この状況でもう1年やっていくことはできない、レースをするための状況を考え直すと、明言した」

「彼はチームから出て行ってしまう。間違いない」

 ブーリエは、もしアロンソがシーズン開始前に去ってしまったら、チームは破綻してしまうと感じていた。

「このビジネスの仕組みは知っているだろう」とブーリエ。「弱っていると、人々がやって来て、欲しい人間を連れ去ってしまう」

 チームのCOOを務めるジョナサン・ニールが、エンジニアたちに期待はずれのテストの内容について報告している場面もある。その中で彼はホンダのパフォーマンスはマクラーレン陣営にとって「ショック」であったと認めている。

「限度を超えている」とニールはチームに話す。「我々は終わりだ。何が起こるか信用して待つという実験はもう終わりだ」

 ドキュメンタリーのプロデューサーであるマニッシュ・パンディは、危機に陥ったチームの生々しい場面の撮影を、制作関係者たちに許可したマクラーレンを称賛した。

「マクラーレンの歴史の中でも最も難しいシーズンだったことは誰もが知っている」と彼は語った。「私たちにドアを閉ざす方が簡単だったはずだ」

“すべてのライバルは凋落する可能性があるが、偉大なチャンピオンだけが再び立ち上がり、戦って勝つのだ”ということにファンが気づいてくれると、マクラーレンは信じている。そうパンディは語った。

「Grand Prix Driver」の日本語版が公開されるかどうかは 現時点では明らかになっていない。

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