ピレリは、F1タイヤの製造に4カ月を必要としているが、市販車用タイヤの開発にかかる期間は2年とされている。これから数カ月で、2017年の新レギュレーションに向けてタイヤの大幅な仕様変更のためのテストを控えているピレリにとっては、厳しい状況が待ち受けている。
来季用タイヤはフロント/リヤともに幅が広がるだけでなく、ジオメトリーにあわせて構造やコンパウンドも変更となる。フロントタイヤは現在の245mmから幅が60mm拡大し、305mmに。リヤタイヤは325mmから80mm拡大して405mmへと変更される。
すでに今年の5月から室内でのテストが行われ、ピレリは来シーズン仕様の素材と構造で構成された現行サイズのプロトタイプタイヤを2012〜14年仕様のマシンに装着。テストで得られたデータは、すべてのチームに提供していく。
コース上では、8月1日から11月29日までにウエットとドライ路面で24日間、計10回のテストを予定。これにはフェラーリ、メルセデス、レッドブルが参加する。
テストで使用するマシンは2015年用モデルで、サスペンションやダウンフォースを増加させるなど一部をモディファイ。そして、11月29日のアブダビテストでは、2017年プレシーズンテストに向けて、2017年規定のマシンに合わせたタイヤを持ち込む予定だ。