次々とマシンをオーバーテイクするセバスチャン・ベッテル
次々とマシンをオーバーテイクするセバスチャン・ベッテル

 チームからベッテルには、上位勢とのギャップと彼らのラップタイムが逐次伝えられていた。

FER「HAMは36.4、VERは36.7だ。RIC(ダニエル・リカルド)は37.2。君は良くやっているよ。(ブレーキ・バイ・ワイヤの)マイグレーションをマイナス4にすれば助けになる」

VET「VERのペースは?」

FER「VERは35.9。RICがピットインするぞ、エンジン1」

 しかし35周目を過ぎると後方からは第1スティントを長く引っ張り新品のスーパーソフトに履き替えてハイペースで走るキミ・ライコネンが追い付いてきた。38周目にはライコネンに前を譲ると、ベッテルはもう一度ピットストップをして確実に5位をキープすることに頭を切り換えつつあった。逆に言えば、タイヤのマネージメントには不安があったのだ。

VET「後ろとのギャップは?」

FER「BOT(ボッタス)は23.5秒後方。ピットインしても彼の前になる」

VET「リヤタイヤは厳しい状況ではないけど、36秒1では走れない。ピットインする必要があるなら今ピットインした方が良いと思う」

FER「OK、ちょっと待ってくれ」

VET「ピットインすれば簡単にペースアップできるんだ」

FER「しかしピットインすればその場で5秒ペナルティを受けるからボッタスの後ろになってしまう。36.4が彼のペースだ」

VET「ピットインして彼の後ろからプッシュしてもいい」

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