フェラーリ勢がそんなやりとりをしていた矢先、ペースの上がらないボッタスが先にピットインに動いた。フロアにダメージを負っていたボッタスは、ダウンフォースを失い空力バランスが変わったことでタイヤ摩耗が進み、バイブレーションも出ていたのだ。

 これでベッテルもピットインを決断する。

FER「BOTがピットインした。だからフリーピットストップができる。我々もピットインしてここから予選(の走り)だ」

 5番手のままコースに戻ったベッテルは、中古のウルトラソフトで猛プッシュ。しかし残り周回数は前のダニエル・リカルドを追いかけるのに充分ではなかった。最終ラップにアタックを行ないセクター1、セクター2とファステストを刻んだものの、セクター3にはランス・ストロールのタイヤバーストとスロー走行のフェルナンド・アロンソによるイエローがまだ残り、ファステスト更新はならなかった。

FER「P5、素晴らしいリカバリーだったよ」

VET「また1コーナーでレースを失ってしまった。前を閉じられて行き場をなくしてしまったんだ。BOTもポジションを守ろうとしたし僕はHAMのすぐ後ろにいたから。みんなゴメン」

 失ったレースは元には戻らない。しかし実質ノンストップの戦略でソフトタイヤの走行だったとは言えハミルトンとのギャップが開いてしまったベッテルは、レッドブル勢と表彰台を争うこともできなかった。1コーナーでの接触以上に、フェラーリとベッテルが抱える問題は大きかったはずだ。

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