そして決勝当日。
レース自体もスタート直後の攻防以降は、単調な展開に終始してしまったのはちょっと残念でした。
このコースが得意だったはずのトロロッソ・ホンダも、初日に発覚した予想外の不振を最後まで挽回できずに終わってしまいましたしね。
ガスリーはスタートでハイパーソフトタイヤを履くギャンブルもうまく行きませんでしたが、それ以前にとにかくマシンが遅過ぎました。
13位に終わったガスリーはクールスーツも脱がずに、トスト代表らとしばらく渋い顔で話してました。
17位完走のハートリーは、エンジニアと話す間も目がうつろでした。
シンガポールできっちり結果を出して、今年いっぱいで更迭という噂を吹き飛ばしたかったでしょうからね……。
一方で今年もシンガポールに来ていたレッドブルのエイドリアン・ニューウェイは(レース現場にそう頻繁には来ないのに、なぜかシンガポールでは毎年会います)、2019年シーズンのホンダを積むレッドブルマシンの開発では、かなり気合いを入れて陣頭指揮を執ってるそうな。
ルノーと違ってコンパクトで重心も低いホンダ製パワーユニットは、ニューウェイにとってもものすごく腕の振るいがいのある素材なんでしょう。
ちなみにレース後にトロロッソのチーフレースエンジニア、ジョナサン・エドルズに話を聴いたら、「次のロシアで、ホンダのアップデートが投入されるかもよ」と、ポロッと漏らしてくれました。
ホンダF1テクニカルディレクターの田辺豊治さんはイエスともノーとも言ってませんでしたが、開発は大詰めと聴いてるし、ロシアでペナルティを受けて大事な鈴鹿に臨むという意味でも、可能性は少なくないでしょうね。