メルセデス W10 EQ Power+
メルセデス W10 EQ Power+

 2018年までの空力エンジニアたちは前輪のブレーキダクトに対して、ブレーキディスクの冷却という本来の役割と同等かあるいはそれ以上に、整流効果を追求してきた。

 しかし2019年シーズンからは、それも不可能になった。ダクト形状を自由に設計できなくなったのである。ダクトはより扁平で単純な形状が求められ、ミニウイングやデフレクターの装着も禁止された。さたのタイヤ前方まで、はみ出すことも許されない。

 さらに昨年、メルセデスが採用して物議を醸した、中空スポークも禁止となった。乱流を左右に吐き出すことが目的だったわけだが、後方のマシンに少なからず影響を及ぼしていた。一方で後輪のブレーキダクトに関しては、それらの制限は加えられない。

8)タイヤの呼称変化、そしてそれ以上に大きな変更

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