——山本尚貴選手がドイツGPに来た、そもそもの理由はなんですか。
山本MD:まだ彼はF1のヨーロッパラウンドを見たことがないので、F1のいろんなプロセスを見ることができるので、ホンダとしても、国内のレースに支障を来さない範囲で見に来たほうがいいと判断しました。
これはホンダだけでなく、レッドブル側も山本尚貴選手を評価していて、金曜日のフリー走行に乗る候補に入っていました。じつは、ここに来る前にマルコ(レッドブルのモータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコ)と話し合って、山本尚貴選手をレッドブルにある普段はF1ドライバーしか乗らないドライビングシミュレーターに乗せました。
もちろん、これはF1に乗るための準備のひとつですが、結果的に乗れなかったとしても、こういう経験はドライバーとして役に立つはずだと思っています。それは日本でシミュレーターを持っているホンダにとっても財産となります。
今回シミュレーターに乗ったのも、ホンダとしても準備のために乗せたかったけれど、レッドブル側だって、だれでも乗っていいというわけではない。そのへんはしっかりと評価してもらっています。
——「F1に乗るための準備」というのは、具体的にはなんのことでしょうか。
山本MD:一番近いところでは、今年の日本GPの金曜日のフリー走行でF1マシンを走らせることです。ただ、最終的な夢はF1(のレギュラー)ドライバーになることです。だから、その夢を実現させるために、ホンダもサポートしていきたいと考えています。
ホンダ山本MDインタビューその2に続く