──1991年以来のブラジルGP優勝と、ワン・ツーです。
山本MD:そうですね。(アイルトン・)セナのポール・トゥ・ウィン以来、28年ぶりのブラジルGP優勝。今日は本田宗一郎さんのお誕生日ということもあって、いろんな日が重なっていろんな方々からメールをいただきました。
「宗一郎さんの誕生日に勝つって、すごいねって」。もし生きていらっしゃると113歳。記念すべき日になったと思うし、ホンダの人たちもみんな喜んでくれたと思う。
──宗一郎さんが始めたF1プロジェクトをこうして続けてることが今日の勝利につながったわけですね。
山本MD:この場所にいるってことが個人的に幸せだし、ホンダにとって最も重要なレースのDNAといってる最も重要なカテゴリーだと思う。この現場で毎分毎秒戦っているからわかるけど、ホンダがF1をやった最初の想いとかそれを継続していく力というのはホンダの全従業員に大きな力になると思います。
宗一郎さんが何のためにF1をやったのかということをひしひしと感じます。それを後進とかホンダのいろんなメンバーに伝えていきたい。残り3周でワン・ツー・スリーで走ってる光景を見たときには少しどうなってしまうんだろうと思いました。
最後はマックスとピエールのワン・ツーで終えることができたことはチームにとってもホンダにとっても、良い一日になったと思います。
──レッドブルのスタッフたちも、今日が宗一郎さんの誕生日だということは知っていたようですね。
山本MD:レース前、「今日は本田宗一郎さんの誕生日だから勝ちにいきましょう」って言ったら、「そうだね!」と。昨日はクリスチャン(・ホーナー/レッドブル代表)の誕生日でポールポジション。今日は宗一郎さんの誕生日だからみんなで勝とうと。
──その約束を見事に果たしました。
山本MD:技術的なことは田辺(豊治/F1テクニカルディレクター)のほうが詳しいから、あまり細かな話はしませんが、ホンダが(1965年に)初めて勝ったのが標高が高いメキシコでした。このブラジルも高地にある。メキシコもここも標高が高いので、ホンダにとって良いパフォーマンスを引き出せたと思います。
そして、そのホンダのアドバンテージをレッドブルの車体がしっかりと走らせ、そのクルマをフルに使いこなすマックスという素晴らしいドライバーがいた。チームとより密接な関係が構築できてるからこそ、こういう結果に繋がってる。さらに継続していくことが来年の結果に繋がると思います。


