──今週末の最終戦は、ブラジルの勢いを持ち続けられそうですか。
田辺TD:そうなるべく、全力を尽くします。まずは金曜日に、走ってみてですが。
──パワーユニット的にも、ここでマイレージぎりぎりまで使い尽くす感じですね。
田辺TD:マイレージを考慮した上で、使える部分を残さないよう、適切にマネージメントして行こうと思っています。
──そこで攻め過ぎると、壊れてしまう恐れもある?
田辺TD:その計算をきちんとやって、初日フリー走行からレースまでで使い切ろうということですね。
──2チームへの供給契約が、2021年まで延長されました。それについて田辺さんのお気持ちは?
田辺TD:チームも、喜んでくれてますし、最前線で戦ってる我々としても非常に喜ばしい決断をしてもらったと思っています。
──2021年から技術レギュレーションが大きく変わることを考えると、このタイミングで延長が決まったこともよかったですか?
田辺TD:技術面から言えば2021年というのは、目前とまでは言いませんが、すでに開発に入っている状況です。FIAの技術ミーティングでも、2021年の議論に私自身がずっと加わっていますし。なので議論しただけでサヨナラとならずに、実際にレースに関わることになってよかったと思っています。
モータースポーツの頂点であるF1で、自動車メーカーがどんな役割を果たして行くか。新たなメーカーの参入を考えると、MGU-H(熱エネルギー回生システム)をなくした方がいいのではという議論もありました。
しかし、我々としてはここまで苦労して信頼性と性能を上げてきた技術を、あっさり捨ててしまうことには悔しさもありました。市販車を含めた将来的なハイブリッド技術としても、非常に可能性を秘めたものだと思っていますので、その方向での意見も述べました。なので結果的にMGU-Hが残ったことは、よかったと思っています。