●持っている男ヒュルケンベルグ

 第4戦イギリスGPではピンチヒッターとして急遽レーシングポイントに招聘されることとなったニコ・ヒュルケンベルグ。呼び出されてから24時間後にはFP1を走行する怒涛のスケジュールをこなすも、決勝レース直前にPUトラブルで無念のリタイア。

 これまで様々な出来事に直面してきたヒュルケンベルグもこの結果には落胆の色を隠しきれなかった。

 しかし運は見放していなかった。幸か不幸か、FP1スタート2時間前に、ふたたび出走するチャンスを得ることができだ。

 ドタバタで迎えた前戦とは異なり、今回は1週間の時間があったことで、黒地だったヘルメットがチームカラーのピンクをベースにした明るい色合いのデザインに変更された。

 そしてFP1では堂々の4番手、FP2では6番手タイムを記録したヒュルケンベルグ。前戦で”リハビリ”は充分と言ったところか。

●ドラマが多すぎた第4戦イギリスGPをおさらい

 フェラーリの不振、ファイナルラップでハミルトンの3輪フィニッシュなどあまりにも濃い内容だった前戦イギリスGP。

 この70周年記念GPも前戦と同じシルバーストン・サーキットで開催され、またタイヤコンパウンドが柔らかいものに変更されるなど、一筋縄ではいかないレースとなる予感が漂う。

 そんな予選・決勝レースを前に、前戦の出来事を振り返っておこう。

◾️長期化必至のピンクメルセデス論争

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