34周目、突然ボッタスの左フロントタイヤが限界を迎えてターン7でコースオフ。これでボッタスは周回遅れの14番手まで後退を余儀なくされる。これを見てフェルスタッペンはペースを抑えて安全策に切り替えた。上位2台ともに徐々にバイブレーションが出始めていると訴える。
角田は34周目、ガスリーは35周目に2回目のピットストップを行い、それぞれハードとミディアムに換えて11番手と16番手に後退する。ガスリーはフレッシュなタイヤで追いかけるが、セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)に迫りきれない。
フェルスタッペンは安全策で41周目にピットインしてミディアムに交換。同じくペレスも41周目にタイヤ交換を行い、これを見て首位ハミルトンも42周目にミディアムタイヤへと交換して順位をそのままキープ。ペレスは7番手まで後退するがハイペースで飛ばして追い上げていく。
ペレスは43周目にファステストラップを記録するが、ハミルトンはこれに対抗して45周目にファステストを再更新。46周目には1分25秒030でフェルスタッペンがさらにこれを塗り替えた。しかし両者のギャップはほとんど変わらず8秒台。
ペレスは46周目にストロール、48周目にオコンをターン1でパスし、オコンは3番手アロンソのために必死の抵抗を見せるがペレスはターン4でアウトに並びかけるオコンを抑え切った。
49周目にノリスがパンクを喫してピットイン。さらにジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)が左フロントタイヤを壊してピットインを余儀なくされ、直後にニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)も左フロントタイヤがショルダー部分で壊れてリタイアとなる。ボッタスはマシンのダメージが大きくリタイアを選択している。
3番手アロンソと4番手ペレスから10秒後方に5番手オコン、6番手ストロール、7番手サインツ、8番手シャルル・ルクレール(フェラール)まではテールトゥノーズの争いだが、各車とも周回数は30周近くタイヤがいつ壊れてもおかしくない状態が続く。
54周目にフェルスタッペンが1分24秒031のファステストラップを記録。その直後の55周目にラティフィのマシンを改修するためにVSC(バーチャルセーフティカー)が出される。ここでフェルスタッペンはピットインしてソフトタイヤに履き替えさらにファステストラップ狙いのアタックを行う。
VSCはハミルトンが最終ラップ57周目のターン1に入ったところで解除され、ハミルトンは後続を大きく引き離してポール・トゥ・ウイン。フェルスタッペンは2位に終わったものの最終ラップにアタックをまとめて1分23秒196のファステストラップを獲得。そしてアロンソが3位でフィニッシュし105戦ぶりとなる表彰台を獲得した。4位ペレス、5位オコン、6位ストロール、7位サインツ、8位ルクレール、9位ノリス、10位ベッテルというオーダーでのフィニッシュとなり、アルファタウリは2ストップ作戦が失敗でガスリー11位、角田13位とノーポイントに終わった。


