また、2017年はシャシーだけではなく、パワーユニットのレギュレーションも大きく変更される。その変更の主目的は、わかりづらいトークンシステムによる開発規制の廃止と、各メーカーのパフォーマンス格差の是正とコスト削減だ。

 これまではメルセデスの独壇場だった現行規定だが、その最大の要因は圧倒的なパワーユニットのアドバンテージと、他メーカーがメルセデスのパワーユニットを超えることができない開発規制にあった。

 2017年に向けてパワーユニット規定の改訂が議論されるなかで、紆余曲折を経てトークン制度の廃止が決定。それに加え、MGU-Kなど、いくつかのコンポーネントに重量制限を課し、使用する素材についても制限が設けられた。

 また、メルセデスが他を圧倒する開発能力を発揮してきた燃料の圧縮比の上限を18:1と設定することで、各メーカーの性能差を是正する狙いが見て取れる。

メルセデスに追いつくメーカーは現れるか
メルセデスに追いつくメーカーは現れるか

 パフォーマンス格差の是正に加え、FIAはコスト削減にも乗り出した。2016年の規定では1ドライバーあたり年間5基使用できたパワーユニットの基数制限を4基までとするうえ、各コンポーネントにも段階的に制限が加えられることになった。

 2018年からはICE(内燃エンジン)、ターボ、MGU-Hを年間3基、エナジーストア(ES=バッテリー)、コントロールエレクトロニクス(CE)、MGU-Kは年間2基までに削減されることにある。これらの制限によって、必要な部品点数が2016年までの半分近く減ることになると言われる。

 今回のコスト削減政策はカスタマーチームへの供給価格の引き下げや、将来的な予算キャップ導入も含まれている。実際、これまで1基2500万ユーロ(約31億円)とも言われるパワーユニットの使用料が、FIAが2020年を目処に目指している1200万ユーロ(約15億円)に向けて下げられることになる。

 トークンシステム廃止により、開発規制が緩和されることになるが、パワーユニットの出力の均衡化については、廃止されるトークンシステムに代わってユニットの重量、寸法、ブースト圧の制限などを追加。さらにFIAは出力の測定システムを導入し、年に一度の測定により均衡化の目標が達成されたかどうかを確認する。

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