2023年F1第18戦カタールGP決勝レースは、直前になってタイヤの上限周回数が決められるという前代未聞の事態が起きた。その伏線となったのが、ロサイル・インターナショナル・サーキットの全面的な改修工事だった。2年前の初開催時にタイヤが壊れることが相次ぎ、その原因とされた高い縁石も見直されたのだ。
ところが初日予選終了後、ピレリがタイヤの詳細な分析を行ったところ、サイドウォールに微細なダメージが発見された。新たに設置された高さ50mmの尖った縁石が原因とわかり、19周のスプリントレースではターン12、13のトラックリミットをコースイン側に広げて、なんとか乗り切った。