レース後半までトップを走ったホルヘ・ロレンソ。そのロレンソを抜いて優勝したマルク・マルケス。それぞれが、それぞれの理由で大喜びのレース。「少しずつ優勝が近づいて来た」というロレンソと、チャンピオン獲得に一歩前進のマルケスが互いの健闘を称え合った。
第10戦チェコGP(マルク・マルケス、ダニ・ペドロサ、マーベリック・ビニャーレス)に続き、今季2回目のスペイン勢の表彰台独占。アラゴンGPに集まった7万人のファンも大満足。イタリア大会とは違い、マルケスやロレンソへのブーイングもなく、気持ちのいい表彰式となっていた。予選はビニャーレスが今季5回目のポールポジション、ロレンソ2番手、復帰戦となったバレンティーノ・ロッシが3番手という結果だったが、決勝ではヤマハのふたりとホンダのふたりが入れ替わった。
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遠藤智
1957年生まれ 北海道厚岸町出身。小学生の頃は野球少年。中学では柔道、高校時代は吉田拓郎に憧れ、バイクの魅力にもとりつかれる。19歳で上京。平忠彦のメカニックを経験、自身では鈴鹿4耐で優勝、8耐では最高位12位。マン島TT、マカオGPなど海外のレースの経験も豊富。その後、角川書店が発行していたバイク総合誌「ウイリー」でライター兼ライダーとして活躍。1990年からは2輪の世界グランプリを中心に海外レースの取材を開始する。日本スポーツプレス協会(AJPS)会員、国際スポーツ記者協会(AIPS)会員、日本レース写真家協会(JRPA)会員。