MotoGP開幕戦カタールGP現地情報:雨に悩まされた2017年の開幕戦。日本人ライダーが活躍する場面も
Moto3クラスで注目のルーキー佐々木歩夢(16歳)は、13台に膨れあがったトップグループに加わり11位。初めて経験するハイペースにバイクのセッティングが追いつかず。
レース後、佐々木は「フロントのセッティングが柔らか過ぎて序盤から攻められなかった」と次のようにコメント。
「(先頭グループに)ついていくのがやっとだった。終盤は前で2台が転倒してそれで集団から後れてしまった」
「11位は嬉しくないが、最後まで走っていろいろ学ぶことが出来た。次戦からはフリー、予選から、もっともっとペースを上げていきたい」
雨が心配されたカタールGPの決勝だが、予定通り、午後6時にMoto3クラスの決勝がスタートした。
マーシャルカー、セーフティカーはライト点灯して走行するが、コースサイドのサービスロードを走るクルマやバイクは、すべて消灯して走らなければならない、というのがナイトレースの約束毎。
照明灯は1000本。ライダーの視界にライトが入らないように設計されている。
4番手グリッドから決勝に挑んだ中上貴晶は、トーマス・ルティ、アレックス・マルケス、ミゲール・オリベイラと2位争いのグループを形成した。終盤はルティに迫り、オリベイラにプッシュされる難しい展開も、しっかりと3位でフィニッシュした。
中上はレース後「ウインターテストの内容から言えば不合格も、レースウイークの悪い流れから言えば合格。チャンピオンシップを考えれば3位でフィニッシュ出来て良かった」と笑みを浮かべた。
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遠藤智
1957年生まれ 北海道厚岸町出身。小学生の頃は野球少年。中学では柔道、高校時代は吉田拓郎に憧れ、バイクの魅力にもとりつかれる。19歳で上京。平忠彦のメカニックを経験、自身では鈴鹿4耐で優勝、8耐では最高位12位。マン島TT、マカオGPなど海外のレースの経験も豊富。その後、角川書店が発行していたバイク総合誌「ウイリー」でライター兼ライダーとして活躍。1990年からは2輪の世界グランプリを中心に海外レースの取材を開始する。日本スポーツプレス協会(AJPS)会員、国際スポーツ記者協会(AIPS)会員、日本レース写真家協会(JRPA)会員。