その直後にはトラブル解消でコース復帰していたモンテネグロのシビックRがふたたび息絶え、2度目のSCが導入される。しかしギャップ消失の危機も乗り越え、16周目の再開以降も首位を守り抜いたオスマンは、ペドロ・カルドゥソ(ヒョンデN・チーム・スクーデリア・キアレッリ/ヒョンデ・エラントラN TCR)や2戦連続3位表彰台となったトヨタのロッソを従え、こちらも耐久戦以来の2勝目をマークした。
「本当は午前のレース1でも勝利を狙っていたんだけど、今回はなんとかマネージして勝つことができた。レース自体はとてもハードだったよ」と安堵の言葉を述べたオスマン。「これで次戦の(代替された最終戦)カスカバルに向けて、フレッシュな後押しが得られた気がするね」
週末を終え、依然としてスタンディング最上位を守るモンテネグロだが、このラウンドの無得点が響き、ポイント上のマージンが大きく削られることに。12月2~3日に控える第10戦を前に、18歳の背後にはトヨタのラヴァーがわずか9点差に迫る緊迫の状況で最終決戦を迎える。
そしてグラスルーツが活況のブラジルにて、レースウイーク後のヴェロチッタではルーキーテストが実施され、ハッチバックで争われるコパ・シェル・HB20や、メルセデス・ベンツ・チャレンジのAMGカップに参戦するモデル兼ドライバーのタリーン・チコスキーが、自身初のTCR規定ツーリングカーのステアリングを握った。
「これほどパワフルなクルマをドライブしたことがなかったから、とても良い経験になった」と、まずはリンク&コー03 TCRのインプレッションを語ったチコスキー。「実際、テスト中のパフォーマンスの進歩とTCR車両での可能性にとても満足しているわ」
同じくリンク&コーのシートをシェアしたフェリペ・ジュンケイラも「これが僕にとってツーリングカーとの初めての接触だった」と、その初セッションを振り返った。
「とくにこのクルマは運転するのがとても楽しく、速くて機敏だから大きな挑戦だった」
「シングルシーターとはハンドリングがまったく違うから、どうやってアプローチしていくかはまだ勉強中だ。テストには非常に満足しており、TCRは素晴らしいクルマで、素晴らしいイベントを提供するカテゴリーであると言わざるを得ないね!」