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海外レース他 ニュース

投稿日: 2024.05.02 19:06
更新日: 2024.05.02 19:38

【インディカー開幕3戦レビュー】実力伯仲の2024年。ガナッシとペンスキーに挑む急成長のアンドレッティ

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海外レース他 | 【インディカー開幕3戦レビュー】実力伯仲の2024年。ガナッシとペンスキーに挑む急成長のアンドレッティ

 ポイント上位10台のなかで、昨年からの成長を感じさせているのはA.J.フォイトで走るフェルッチだ。今年からチーム・ペンスキーと技術提携しているA.J.フォイトは、開幕前から注目を集めていたが、第3戦バーバーでフェルッチが7位フィニッシュをして見せた。

 彼は、昨年のインディ500で予選4番手/決勝3位という目覚ましいパフォーマンスを見せており、今年もおおいに楽しみな状況となっている。移籍初年度のチームメイト、スティング・レイ・ロブはデイル・コイン・レーシングで過ごした昨シーズン以上に苦悩しているようだが……。

サンティノ・フェルッチ(A.J.フォイト・エンタープライゼス)
2024年はシーズン序盤から好走を見せているサンティノ・フェルッチ(A.J.フォイト・エンタープライゼス)

 昨シーズン後半に成長を見せたレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、2023年第10戦トロントでルンガーが久しぶりの優勝をマークし、シーズン終盤にはグラハム・レイホールがポールポジションを2回獲得するなど速さを増している。

 今年は3台目にピエトロ・フィッティパルディを起用し、より多くのレースで優勝争いに食い込んで行くことを目指している。開幕3戦での彼らは、ルンガーのバーバーでの予選3番手/決勝6位がベストリザルトで、まだ本領を発揮できていないようが、今シーズンはコースに関係なく、昨年以上の好走を見せられるはずだ。

 昨年は1台が予選落ちとなったインディ500でも、佐藤琢磨を起用することで一気に優勝争いにまで絡んで行くことが期待されている。

クリスチャン・ルンガー(レイホール・レターマン・ラニガン)
2024年NTTインディカー・シリーズ第3戦バーバー・モータースポーツパーク クリスチャン・ルンガー(レイホール・レターマン・ラニガン)

 一方、少々苦戦気味なのはエド・カーペンター・レーシングとデイル・コイン・レーシング。今年はまだレースのトップ3、予選のトップ6に入ることができていない。しかし、彼らといえども上位チームとの差は非常に小さい。

 オーバル、特にインディ500での速さに定評のあるエド・カーペンター・レーシングには、ロードコースでのスピード復活(2021年のインディアナポリス・ロードコースでリナス・ヴィーケイが優勝)の兆しが見えてきた。2024年は、昨年度インディNXTチャンピオンであるクリスチャン・ラスムッセンもストリート/ロードのみに出場し、すでにデビュー3戦で潜在能力の高さを披露している。

クリスチャン・ラスムッセン(エド・カーペンター・レーシング)
ルーキーシーズンを迎えたクリスチャン・ラスムッセン(エド・カーペンター・レーシング)

 デイル・コイン・レーシングは、フルシーズンを戦うドライバーが不在で、ジャック・ハーベイをはじめとするドライバー数人がスポット参戦を行うという状況だ。

 パロウやグロージャンをインディカーへと紹介し、輝かせたこのチームの目玉は、今年のインディNXTのチャンピオン候補筆頭であるノーラン・シーゲルで、インディ500を含む数戦に出場を予定している。さらにインディ500では女性ドライバーのキャサリン・レッグを走らせることにもなっている。

ノーラン・シーゲル(デイル・コイン・レーシング)
インディNXT開幕戦ではポール・トゥ・ウインを飾っているノーラン・シーゲル(デイル・コイン・レーシング)

 最後にフンコス・ホーリンガー・レーシング。まだ好成績を残せていないが、彼らに対する期待度も高まっている。チームの創始者であり、現在は共同オーナーのひとりとなっているリカルド・フンコスは、これまでも着々とチームのレベルを向上させてきた実績の持ち主だが、今シーズンに向けてはエンジニアリングの強化に集中し、その効果が早くも表れている。

 今季は経験豊富なグロージャンの加入もプラスに作用し、チームの戦闘力が全体的に向上している様子。アルゼンチンのツーリングカーキンであるアグスティン・カナピノもシリーズ2年目とあってかなり乗れている。

ロマン・グロージャン(フンコス・ホーリンガー・レーシング)
移籍初年度での好成績が期待されるロマン・グロージャン(フンコス・ホーリンガー・レーシング)

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