このオプションでのクルマのパフォーマンスを見て、ロガーノは100周の中間ブレイクでもプライムに交換しないことを選択。これが功を奏し、ハムリンを0.636秒差で破り最高賞金100万ドル(約1億5600万円)を獲得した。
「これほど速いクルマを手に入れることができたから、とても楽しいね。勝利からしばらく経っていたし、これがポイントのためだったら良かったけれど、それでも100万ドルは大金だからね」と今季はまだシリーズ戦での勝利がないロガーノ。
一方、次週のシャーロットで開催される第14戦『コカ・コーラ600』を前に、インディカーに挑戦して『インディアナポリス500』の予選5番手を獲得したラーソンは、現地午後5時44分にヘリコプターでIMSを出発。ヘンドリックのプライベートジェットに乗り換えてウィルクス郡空港に到着した後、さらにヘリで午後7時15分にノースウィルクスボロに降り立ちファンからの喝采を浴びた。
予選では“代役”ケビン・ハーヴィックがNASCARオールスター・レース進出を決め、ドライバー交代により最後尾発進となった5号車は、オプションタイヤも活用して中間ブレイク後にはトップ10圏内に浮上する。さらに151周目に予定されていたコーション後は、終始優勝争いに絡んだハムリンを追い詰めての2位争いを展開するなど、終盤は失速したものの4位に喰い込む活躍を演じた。
「ファスト6に入賞し、ここに飛んで来てオールスターレースに出場できたのは、まさに思い出に残る日だ」と語ったラーソン。
「去年ここでレースをしたのは覚えているが(再舗装により)今日はまったく違うトラックで、まるで行ったことのないオーバルでレースをしたような気分だった」
「プラクティスなしで4位フィニッシュできてうれしいし、すべてをスムーズにまとめ、今日はまともなレベルで競争できるクルマを仕上げてくれたケビン・ハーヴィックとヘンドリック・モータースポーツの全員に感謝している」
この週末にシリーズ戦として併催されたNASCARクラフツマン・トラック・シリーズ第10戦『ライト・ブランド250』は、250周中81周を完了した時点で降雨延期を挟みながらも、コーリー・ハイム(トリコン・ガレージ/トヨタ・タンドラTRDプロ)が今季3勝目を飾ることに。
そしてアリック・アルミローラを擁してひさびさの復帰参戦を果たした服部茂章率いるハットリ・レーシング・エンタープライズ(HRE)の16号車は、残念ながらセッションキャンセルが響き、決勝グリッドを獲得できずに週末を終えている。


