その直後、バトルのあおりを受けたダイアーはターン5で7番手に後退、そのポジション奪還を図ろうとした矢先、3号車のキャデラックATS-V.R.GT3がターン1でクラッシュを喫し、残り20分でレース最初で唯一のフルコースコーションに。
ダイアーが6番手、ウィルキンスが7番手の状態でリスタートが切られ、フィニッシュまでは残り11分。
ここで仕掛けたダイアーは、ドライバーチェンジを終えた2号車メルセデスAMG GT3にアウトから並びかけ、ターン1、ターン2を並走。
続くターン3への進入でライアン・ディエールの前へ出ることに成功し、残り5分の時点で5番手にポジションアップを果たした。
「アウトサイドから仕掛けるのはいつだってリスキーだけど、ターン1、2の外側にはグリップするラインがあることを知っていた」とダイアー。
そのままフィニッシュを迎えた43号車NSX GT3は今季最上位となる5位。93号車も7位に入り、ダブル・トップ10フィニッシュを決めた。
続く土曜のレース2は、前日のレース1最速ラップに従ってグリッドが決められ、43号車は5番グリッド、93号車は12番グリッドと、それぞれ前日と変わらぬポジションからのレースに。
スタートでは1コーナーで4ワイドのバトルが発生し、いきなりのフルコースコーションとなるなか、2台のNSX GT3はアクシデントをうまく回避し、3番手、9番手にポジションアップ。
リスタート後はベントレー・コンチネンタルGT3などとのバトルを経て、43号車が5位、93号車が6位と、2戦連続のトップ10フィニッシュを達成。この週末で最もポイントを稼いだマニュファクチャラーとなった。
PWCの次戦はRTRとホンダ・パフォーマンス・デベロップメント(HPD)にとってホームコースとなるロード・アメリカ、エルクハートレイクが舞台。レースフォーマットは1台につき1ドライバーのGTスプリント・チャンピオンシップ形式に戻り、6月24~25日に開催される。