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海外レース他 ニュース

投稿日: 2017.10.10 11:36

FIA F2:プレマ・セオドールレーシング 2017年第10戦スペイン レースレポート

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海外レース他 | FIA F2:プレマ・セオドールレーシング 2017年第10戦スペイン レースレポート

 2.5秒以上前を行く3位ジョーダン・キング(MPモータースポーツ)にロックオン!17周目にキングをアッサリとパス。そのまま2位を行く#17サンティーノ・フェルッチ(トライデント)に照準を合わせ18周目にオーバーテイク。これで2位へ。あとは6秒先のトップを行くタイヤ交換をしていない#10ニコラス・ラテフィ(DAMS)だけである。
 
 わずか3ラップで6秒あった差をあっという間に詰めて20周目にラテフィをオーバーテイク。これでトップに復帰。あとは18周後にあるチェッカーを目指すだけとなった。
 
 22周目にラテフィはタイヤ交換をしたことから、この展開は単にシャルルの速さだけでなく、タイヤのパフォーマンスとトラックコンディションを見極めたチームのストラテジーがズバリ的中した結果である。

 このままの安定したペースで優勝か? と誰もが思った頃、32周目、#7松下信治(ART Grand Prix)とフェルッチが接触。フェルッチはそのままタイヤバリアまで一直線。これでセーフティーカーが入り、シャルルの貯金は一気にゼロとなってしまった。 
 
 36周目、レース再開。リスタートで一気に差を付けたいシャルルだが、#9オリバー・ローランド(DAMS)が必死に喰らいつく。またその後方では10台以上のクルマが二つの集団になって大バトルを繰り広げた。

シャルル・ルクレール(プレマ・セオドールレーシング)
シャルル・ルクレール(プレマ・セオドールレーシング)

 一方のアントニオ。スタートポジションは15番手と冴えなかったものの、レース中盤あたりから前日までの不調を一気に吹き飛ばす快進撃を見せた。L8で14番手、L9で13番手と他車がピットに入る間に着々とポジションアップ。
 
 さらにその後、多くのクルマがタイヤ交換で続々とピットイン。L10では10番手、L11で8番手とポジションを上げ、一時は4番手まで行ったがやや順位を落としたところ、23周終了時点でピットイン。タイヤを換えて戦線復帰。スタート時と同じ15番手で復帰したが、最初のスタート時とは意味が違っていた。

 この時に履いたソフトタイヤがアントニオにとっては抜群のマッチングを見せ、ここから怒涛の快進撃。セーフティーカーが入る33周目には10番手まで浮上。残り3周となったこのフィーチャーレースは各コーナーで3ワイドのままコーナーに突入するなど大バトル合戦となったが、その中でアントニオは纏めて2台抜くなど、彼本来のパフォーマンスが一気に開花した。
 
 そして5位に浮上した37周目。3位の#5ルカ・ギオット(ロシアンタイム)は5秒先にいるはずだった。しかし38周目にあっという間にギオットとラテフィに追い付きまたもや二台抜き。これで3位へと大躍進。
 
 ローランドに追いかけられながらも完璧なレースコントロールをやり遂げたシャルルを先頭に周回遅れも含み6台が団子状態でフィニッシュ。1台はペナルティを受けていたクルマ。アントニオは最終コーナーでラテフィに当てられながらも態勢を崩さずに3位でフィニッシュ。シャルルとともに晴れやかにポディウムに登壇した。
 
 そして30年前に最愛の父親が被ったヘルメットと同じカラーで走り、見事、2017年度 FIA Formula 2の初代王座を獲得したシャルル・ルクレールはピットに戻る最後の1周の間、その両手を何度も何度もヘルメットに当てた。

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