このタイミングで、長らくステイアウトで首位を守っていたラモスがバン-デル・リンデにスイッチすべくピットへ。完全ドライトラックへと変貌したインテルラゴスでのアドバンテージを得るべく、最小限の給油とスリックへの履き替えを行い3番手でコースへと復帰。
SC背後、先頭にはゾンタからドライバー交代を終えたバンスゥールが残り、2番手にダニエル・セラが着け、リスタートではセラとバン-デル・リンデが揃ってバンスゥールを仕留め、激しい首位攻防戦を展開。その背後からはマッサとのバトルを制したバリチェロが猛烈なペースで追い上げ、バンスゥール、バン-デル・リンデを交わして2番手にまで浮上。
しかし、王者経験者の追い上げもわずかに届かず。WEC世界耐久選手権のアストンマーティン・ワークスドライバーでもあり、2017年SCB王者の貫禄を見せつけたセラが2秒のマージンを維持してトップチェッカー。以下、バリチェロ、バン-デル・リンデの順でフィニッシュとなった。
しかしレース後、3位に入ったセザール・ラモス/ケルビン・バン-デル・リンデ組にセーフティカー・ピリオド中の規定違反により、20秒のタイムペナルティ加算の裁定が下り、12位まで降格。代わって4位でフィニッシュしていたフルタイムスポーツのリカルド・マウリシオ/フェリペ・ナッセ組が最後の表彰台に上がっている。
また、5度のチャンピオン経験者ブエノからバトンを受けたマッサは、シェルVパワー・レーシングのアッティラ・アブレウ/マーク・ウインターボトム組と激しいバトルを演じ、2008年の参戦時には2位表彰台を獲得しているVASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカー2015年王者ウインターボトムにプレッシャーを掛け続けたものの、終盤にはエンジントラブルが発生し13位に終わっている。
次戦、SCB第2戦は4月8日にクリティバ・ラウンドが開催され、こちらも今季初となる2ヒート・レースが予定されている。