迎えた日曜は正午スタートの決勝を前に、ウォームアップ走行でシトロエンC4ラウンジに乗るマティアス・ミラが大クラッシュ。220km/hからトラブルによりブレーキを失い、そのまま速度を殺せずにウォールへとヒットし、マシンは大破。しかし33歳のミラ自身は搬送された病院で無事が確認され、レースを前にサーキットに戻り無傷であることを証明すると同時に、チームとともに決勝の行方を見守ることとなった。
そんな波乱のなかでスタートを切ったフューチャーレースは、オープニングラップで選手権首位アルドゥソのルノー・フルーエンスGTがエンジントラブルでストップ。前日もポイント圏外に終わっていたチャンピオンにとって、不運続きの週末となってしまう。
一方、先頭は前日のトップ4がそのままポジションをキープして進む展開になり、アルドゥソのマシン回収で出動していたセーフティカー(SC)が明けると、8周目にはカナピノがシャナントゥオーニのプジョーをパスして2番手に。
その直後、6番手を走っていた同じくプジョー408のマリアーノ・ウェルナーが8の字ターンのループコーナーでウォールにクラッシュ。これで2度目のSC出動となる。
リスタートでレースリーダーの座を虎視眈眈と狙っていたカナピノは、ロッシのカローラに仕掛けると、トヨタとシボレーは軽いコンタクトを繰り返しながらサイド・バイ・サイドのバトルに。しかしここは首位のカローラが引かずにトップを堅持。
時を同じくして、後方ではルノースポールのワークス・フルーエンスGTとプライベーターのルノーがクラッシュし、すぐさま3度目のSCが導入されることに。
再開後には7番手走行中だった元WTCC世界ツーリングカー選手権レギュラーのネストール・ジロラミ(プジョー408)がトラブルで戦列を去る一幕もあったが、カローラのロッシはリスタートの攻防をしのぎ切り、カナピノ、シャナントゥオーニを抑えて週末2連勝を達成。
TOYOTA GAZOO RacingアルゼンティーナのSTC2000参戦250戦目を勝利で飾り、2位YPFシボレーのカナピノはポイントスタンディングで王者アルドゥソと同ポイントで並び首位浮上に成功している。
続くSTC2000第7戦は、アルゼンチン北端部オベラで8月11~12日に開催される。