エリクソンは9周目終わりでピットイン。ほかの4台はそのまま走行を続ける。しかし、12周目、ルーカス・アウアー(メルセデスAMG C63 DTM)がコースアウトしストップ。セーフティカーが導入される。
これで6番手のデュバル以降は1周遅れで上位4台はタイヤ交換義務を終えておらず、エリクソンひとりが有利な展開となる。
15周目にリスタート。モルタラはエリクソンとの差を開き、タイヤ交換分のギャップを作るため猛プッシュしていく。
残り10分、2台の差は約30秒に。そして25周目にタイア交換へ。しかし、エリクソンを交わすまでのタイムを築くことはできず、両者は15秒差に。さらに先にピットインしたラストがモルタラに迫る。
フラインスはの29周目終わりにピットインし、リーダーはエリクソンとなり55分が経過。残りはファイナルラップのみに。
モルタラが驚速で追いかけていくも、エリクソンは1秒8差で逃げ切り、DTM14戦目でのうれしい初勝を手に入れた。
2位にモルタラ、3位にラスト。展開が味方したとはいえ、難しいコンディションをしっかりと走り切ったザナルディは5位でフィニッシュした。
「これは信じられないよ。子供だった頃からDTMで勝つことを夢見てきた。言葉がでないね」とチェッカー後に無線で感情をあらわにしたエリクソン。
「本当に厳しいレースだった。スリックタイヤでスタートするのは危険で、当初は生き残ってレースを完走したいtぽ思っていた。その後、雨が降り始め、ラインに留まるのも難しかったし、どのポジションにいたのかもわからなかった。結果として、それが勝利に十分だったことがハッピーだね」
5位という素晴らしい結果でミサノのゲストレースを終えたザナルディ。
「自分のスピードはOKだったけど、誰の邪魔にもなりたくないと心配していたよ。51歳のルーキーを歓迎してくれたDTMファミリーのおかげだ。今はビールを持って、チームと祝うのを待ちきれないね」と満足そうにコメント。
ザナルディはポイント獲得の資格がないため、5位以降は繰り上がりでポイントが与えられ、6位に入ったディ・レスタは10ポイントを獲得。ゲイリー・パフェット(メルセデスAMG C63 DTM)がノーポイントで終ったため、9ポイント差でランキングトップに立った。
「この週末は僕たちにとって難しいものとなった。クルマはスーパーだったけど、自分の周りに多くのことが起こってしまった。DTM初めてのレインレースでもないので言い訳はできないね。ポイントを獲得したかったが、できなかった」とパフェットは失望を語った。