「2022年は、我々がまさにカスタマーに向け車両提供を始めたい時期でもある」と続けたマルカルト。
「我々は現在コンセプト策定の最終段階にあり、新型GT3マシンのすべての領域が規定の構想と相反することがないか、FIAと協議しながら物事を進めているところだ。過去のモデルで経験したように、開発段階でそうした問題に遭遇することを避けたいからね」
「当時の規則では、我々のプラットフォームが4ドアモデルを含めた実に多くのレンジで共有されているため、GT3ホモロゲーションの承認を得ることができなかったんだ。いずれにせよ、そうしたモジュラープラットフォームを認める必要があると思う。それらを承認しなければ、いずれグリッドに並ぶGT3の車種は限られたものになるだろう」
マルカルトは、まだ次期GT3モデルがコンセプトワークの段階であり、基礎研究を進めて実際にクルマを走らせるには「とても長い道のりがある」と語りつつ、2019年の終わりか2020年初頭には「なんらかの車両を4輪の状態で走らせたい」との展望も示している。
また、GT3のエントリー規格として機能するGT4に関しても、アウディやメルセデス、アストンマーティンのようにGT3と同一車種を採用するのではなく、あくまで「別々のモデルとして展開すべきだ」との持論を語り、現在のM4 GT4は最新のGT3が登場する頃には別のモデルに置き換えられるだろう、との見通しを示した。
「そのように展開したいブランドもあるだろうが“GT3のようなGT4”を作らないように注意する必要がある。それはコストの高騰を招く危険があるからだ」とマルカルト。
「誰もが知るように、現在のGT3価格は上昇の一途をたどっている。私自身はGT4がもっと身近な価格であるべきと考えているので、GT3とのリンクは避けたい。次のモデルもM4に関連するかもしれないが、M2を使う可能性だってある。それらのパワートレインはとても似ているわけだからね」


