決定の背景には、ホールデン・ブランドがオーストラリア大陸とニュージーランドの右ハンドル市場でのみ展開されていた点が、規模の面でマイナスの要因となったことが挙げられているが、このアナウンスによりVASCのグリッドに並ぶチームやシリーズ全体にとって、長期的な計画に関する影響は必至の情勢となった。
現在、レギュレーション策定作業が進められている2022年施行の“Gen3”規定は、現在のGen2規定をさらに推し進める形で、2ドア・スポーツカーのみのルールに変更される可能性が噂されている。加えてこの新規定では、フォードに対抗する新規マニュファクチャラーの参入を促す役割がより重要性を増すこととなった。
車両開発とホモロゲーション取得を担当するファクトリーチーム、トリプルエイトも「この状況についてファンには最新情報を提供する予定だ」として声明を発表した。
「ホールデンのすべての従業員、ディーラー、ユーザー、そしてVASCシリーズを支えてくれるファンのことを思うと、非常に悲しい決定だと言わざるをえない。この困難な時期に、我々の心は彼らとともにある」
「チームの将来に関して、近日中にもプランをアップデートしたいと考えているが、今現在の段階では、ホールデンの友人や関係者たちのサポートに全力を尽くしたい」
また、2017年までHRT(ホールデン・レーシング・チーム)としてファクトリープログラムを担ってきたWAU(ウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド)も、このニュースに際して「深い悲しみを抱いている」との声明を出している。
「我々のチームは、30年以上にもわたってホールデンとの輝かしいパートナーシップと成功体験を積み重ねてきた。その関係を共有した彼らが去るのはとても悲しい。彼らのサポートに感謝し、バサースト1000での7勝と6度のドライバーズチャンピオンシップ制覇という成果を心から誇りに思う。ライオンとヘルメットの紋章は、チームの歴史の中で永遠に生き続けるだろう」