ブルーノ・セナやアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ、フィリップ・アルバカーキ、ホセ-マリア・ロペス、ローレンス・ヴァンスール、アウグスト・ファーフスやフェリペ・ナッセなど、すでにアナウンス済みだったドライバーたちの参加は夢と消え、週末は通常の2ヒート・フォーマットで争われることとなった。
そんな状況で幕を開けた無観客のレースウイーク、予選で先手を取ったのはトヨタ陣営で、ゾンタが幸先よく移籍初ポールポジションを決めると同時に、新型『トヨタ・カローラ』が最速を争うポテンシャルがあることを証明。フロントロウ2番手にリカルド・マウリシオ、セカンドロウ3番手にセラとEurofarma-RC勢を挟み、4番手には伏兵ラファエル鈴木が並ぶなど、シボレーvsトヨタがっぷり四つの構図となった。
迎えたレース1はポールシッターのゾンタが順当にホールショットを決め、ブラジル中部の高原地帯に位置するトラックで快適なリードを構築。中盤のピットストップで5番グリッド発進だったアラム・コデア(Blau Motorsport)がEurofarma-RCの2台を出し抜きシボレー対決を勢するも、首位ゾンタを捉えるには至らず。22周の決勝で1度もリードラップを譲らなかったゾンタが、トヨタ・カローラのデビュー戦で栄えあるポール・トゥ・ウインを飾っている。
「僕にとってこの勝利は本当に大きな意味を持つ。新しいチーム、新しいマシン、そして感情の面では多くの人々が困難な状況に直面し、まだ厳しい生活を経験していることを理解している。COVID-19のせいで多くの人が家族や愛する人を失った……そう、僕の父のように。この勝利は神を賛美することだ。感染症のせいで問題に直面する人、離れて見守る家族、すべての人々にこの勝利を捧げたい」とゾンタ。


