エントリーリストを見ると、アンドレッティ・オートスポートが提携チームを含め7台ものマシンをエントリー。その中にはハンター-レイとロッシというふたりのウイナーも含まれ、マイケル・アンドレッティ率いるチームは今年も優勝候補に数えられる。
しかし、いちばんの優勝候補はチーム・ペンスキーだろう。過去6年、アンドレッティ・オートスポートと優勝を3回ずつで分け合っている彼らは、トータル優勝回数が18回。インディ500におけるキングは今年も4台体制。そのうちの3人が優勝経験者で、3人の優勝回数を合計すると5回にもなる。
第三の勢力はチップ・ガナッシ・レーシングだ。インディ500での優勝経験と、5回ものシリーズ・タイトル獲得歴を誇るディクソンをエースに、フェリックス・ローゼンクヴィストとマーカス・エリクソンという実力も将来性もある若手を起用する好体制。
今年の開幕戦テキサスで圧倒的な速さを示した彼らは、インディ500でもプラクティスのスタートからライバル勢を凌ぐスピードを見せる可能性は大きい。
アンドレッティ・オートスポートから参戦しインディ500日本人初制覇を成し遂げた佐藤琢磨。今回で11度目のインディ500参戦となる。レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、琢磨と好調のグラハム・レイホールに加え、スペンサー・ピゴットが参戦し3台体制で挑む。トップ3チームを脅かすマシンを仕上げられるのか注目だ。
プラクティスは8月12日(水)にスタートし、8月15日(土)と16日(日)が予選。8月21日(金)がファイナルプラクティスとなるカーブデイ。今年は決勝スタートまでに行われる走行が例年より少なく、予選日を含めても全部で6日間しかない。
予選前の金曜日はハイパワーになるエクストラブーストで走る日とされてきたが、今年はエクストラブーストで“走ってもよい日”と変更される。予選セッティングも重要だが、そちらは天候も見ながら夕方などに短時間行い、決勝用セッティングに重きを置く戦い方が主流となりそうだ。

少ない走行時間を最大限活用し、マシンを高いレベルにファインチューニングできたチームが勝利に大きく近づく。より多くの走行時間が得られるという意味で、予選2日目に走る権利を得る=トップ9に入ることの持つ意味も大きくなってくるだろう。
昨年はシボレーエンジンがパワーでアドバンテージを持っていたが、今年はどうなるか?
日本では、第104回インディ500を8月24日午前2時からGAORA SPORTSで生中継が予定。日本期待の佐藤琢磨、そして注目のフェルナンド・アロンソがどのような結果を見せるのか、こうご期待!
